内容説明
自殺という現象については、古代の哲学者から現代の精神科医や心理学者まで、多くの人が考えを述べているが、いまだに分からないこともたくさん残されている。本書ではそれら先人の理論や考え方をふまえながら、著者独自の視点で自殺という現象を捉え、今現在分かっていることを平易に解説している。今までヒューマニティの視点から語られることが多かった自殺や自殺予防について、科学的な知見をもとに宗教・文化的な背景も交えて考察し、自殺のメカニズムや危機介入の実際が述べられ、また、自殺予防の経済的価値やSNSなどの現代的なメディアの功罪から、幸福な人生についての考え方まで、今までの成書にはないトピックにも丁寧に触れられている。自殺や自殺予防に関心のある読者だけでなく、幸福な生と死について考えるあらゆる年代の人にとって最適の自殺学ガイドブック!
目次
第1部 自殺を理解する(定義・統計―動物は自殺をするか?;理論―人はなぜ自殺をするのか?;危険因子―誰が死んでいるのか?)
第2部 自殺は予防すべきか(宗教・文化―日本は自殺許容的か?;態度―自殺は悪いことか?;経済的価値―予防は経済的利益になるか?)
第3部 自殺を予防する(危機介入―「死にたい」にどう対応すべきか?;自殺対策―有効な政策はどのようなものか?;メディア―メディアは自殺を防げるか? ほか)
著者等紹介
末木新[スエキハジメ]
博士(教育学)、公認心理師、臨床心理士。1983年生まれ。2012年東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース博士課程修了。現職、和光大学現代人間学部准教授。『インターネットは自殺を防げるか―ウェブコミュニティの臨床心理学とその実践』で第31回電気通信普及財団賞(テレコム社会科学賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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