サバイバーと心の回復力―逆境を乗り越えるための七つのリジリアンス

ウォーリン，スティーヴン・Ｊ．〈Ｗｏｌｉｎ，Ｓｔｅｖｅｎ Ｊ．〉/ウォーリン，シビル【著】〈Ｗｏｌｉｎ，Ｓｙｂｉｌ〉/奥野 光/小森 康永【訳】

金剛出版（2002/05発売）

• サイズ A5判／ページ数 284p／高さ 22cm
• 商品コード 9784772407410
• NDC分類 146.8
• Cコード C3011

内容説明

本書は、問題の多い家族の中で生き抜いてきたサバイバーたちのために書かれた。学術的要素も紹介しつつ、サバイバーのためのセルフヘルプをわかりやすく述べたものである。いかにわれわれが弱さを通してしか人を知ることができなくなっているかを指摘すると同時に、個人が逆境の中でダメージを受けながらも、それに立ち向かうことによって強化するチャレンジの側面に光をあて、詳しく紹介している。セラピストとクライエントのための強さと勇気の本。

目次

第１部　痛みと機会（問題の多い家族という難題；ダメージに名前をつけることがそれを克服することになる；リフレイミング：いかにして犠牲者の罠から逃れるか）
第２部　七つのリジリアンス（洞察：警戒は警備なり；独立性：デリケートな協議；関係性：愛を求めて；イニシアティヴ：問題にある楽しみ；創造性：何でもないことを価値ある何かに・ユーモア：重大なことを何でもないことに；モラル：神聖でない世界の神聖さ）

著者等紹介

奥野光［オクノヒカル］
１９７４年愛媛県宇和島市生まれ。１９９７年国際基督教大学教養学部を卒業。２００２年名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程単位取得。現在、愛知大学学生相談室（カウンセラー）。専攻は臨床心理学

小森康永［コモリヤスナガ］
１９６０年岐阜県美濃市生まれ。１９８５年岐阜大学医学部卒業。以後１０年間にわたり同大学小児科学教室に籍を置き、ＭＲＩ等で研修し、主に小児の情緒障害の診療に従事。１９９５年名古屋大学精神科、四日市日永病院で精神科研修。現在、愛知県立城山病院（精神科医）。専攻は家族精神医学
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感想・レビュー

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[Chia.a]

問題の多い親のもとで暮らした子どもたちについて、ダメージや問題行動のみに注目することにより、子どもたちにとってネガティブなレッテルを貼り、可能性の芽を摘んでしまう問題を指摘する。子どもたちが生き抜いてきた力に着目することによって、現在の痛みに対応し、未来に可能性を開いて行くチャレンジモデルを提唱している。子どもたちの視点に立った合理的かつ愛のある本。平穏な子ども時代を奪われた子どもを理解するのにダメージモデルではすぐに積んでしまうどころか、対象の負担になる。チャレンジモデルでの理解をしていきたいと思った。

2020/09/01

[わなだいアスペ]

翻訳が上手くいってないような文に思えて、損してる気持ちになった。認知療法的な側面もありそうだし、毒親本で怒りだけ膨らませたり、悲観的になりすぎるより遥かに有益ザマス

2017/01/14