出版社内容情報
世界を駆けめぐり、NHKスペシャルを150本も作った日本を代表するドキュメンタリストの本。
──世界をこれだけのスケールで見つめたドキュメンタリストは、ほかにいない。
──世界をこれだけのスケールで描いた本は、ほかにはない。
私たちは毎日、あらゆる出来事についての膨大な報道に接する。だが、膨大な断片になった報道にいくら接しても、私たちは世界を知ることはできない。世界観を持てない私たちは、場当たり的な反応だけで世界と接し、次第に孤立を深めている。
私たちはなぜ、世界を知らなければならないのだろう。
日本が世界のなかで存在感を示せず、漂っているのはなぜだろう。
そのなかで生きる私たちひとりひとりの孤独感や浮遊感は、どこから生まれてくるのだろう。
日本の置かれた現状と、私たちが抱えている心もとなさは、同じ根っこから発生しているのではないだろうか。
膨大で断片的な報道は、世界観を持つことができない私たちの有り様をそのままに表している。
報道とはなにか。
世界を理解するとはどういうことなのか。
私たち人間はなにを求めて生きているのか。
世界で起きたあらゆる事件を語りながら、川良浩和は、同時にそれを読者に語りかけている。
いま、これだけのものが書けるドキュメンタリストは、どこにもいない。
序章 時の花びらが落ちて、ドキュメンタリーが生まれる 007
第1章 1989年、平成元年の衝撃
内容説明
NHKスペシャルを150本つくったドキュメンタリスト・川良浩和の世界を丸ごと見つめる視点。報道が膨大な断片となってしまったいま、必要なのはこの視点だった。
目次
序章 時の花びらが落ちて、ドキュメンタリーが生まれる
第1章 1989年、平成元年の衝撃
第2章 新しい戦場と向き合う
第3章 ヒロシマから見える世界
第4章 我々はどこへ行くのか
終章 次の時代へ行く、旅立ちの岬にて
著者等紹介
川良浩和[カワラヒロカズ]
NHK放送総局スペシャル番組センターエグゼクティブ・プロデューサー。昭和47年入局。以来、報道番組(時事・ドキュメンタリー)の企画制作に従事。昭和58年から4年間、広島放送局に在籍。ヒロシマ、原爆に放送ジャーナリズムの原点をみいだす。現在まで「NHK特集」「NHKスペシャル」150本あまりを制作し、国内外の受賞多数。2005年は、被爆60年の節目にあたり、世界に向けて「平和巡礼2005広島・長崎平和コンサート」を企画制作。その後、「日本の、これから」エグゼクティブ・プロデューサーを経て、2006年7月からNHKエンタープライズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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