内容説明
幾多の独創と新機軸で無比の砲雷力と航洋性を実現、列強をリードする優秀艦を生んだテクノロジーの系譜。
目次
第1部 日本の駆逐艦(“駆逐艦”の特長と発達;水雷戦隊の誕生と発達;日本の駆逐艦;明治期の三等駆逐艦;初期の一等駆逐艦;八八艦隊計画の駆逐艦;特型駆逐艦と私―体験的軍艦随想)
第2部 日本の水雷艇(水雷艇に関する断章;明治期の水雷艇;昭和期の水雷艇)
第3部 駆逐艦対空兵装等強化の状況(マリアナ沖海戦後)(あ号作戦後の兵装増補の状況調査;日本海軍駆逐艦名一覧;日本海軍駆逐艦・水雷艇要目表)
著者等紹介
福井静夫[フクイシズオ]
大正2年、横浜に生まれる。昭和13年、東大工学部船舶工学科卒、海軍造船中尉任官。昭和19年、海軍技術少佐。その間、横須賀および呉工廠造船部部員、連合艦隊司令部付、技術研究所所員、外地勤務を経て、終戦時、舞鶴工廠富山分工場首席部員兼造船科長。戦後は、第二復員局(造修課および資料課)で艦船造修と艦政本部残務(技術資料作成)に従事し、昭和23年、運輸技官として海上保安庁勤務、昭和27年、退官。以来、財団法人史料調査会で帝国艦艇史の作成ならびに欧米艦艇技術の調査にたずさわり、同調査会理事を勤める。平成5年11月4日歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あなほりふくろう
14
そうか10cm連装高角砲は生産が間に合ってなかったからなかなか出ないのか。きっかけは艦これ。海軍工廠にあって艦船造修に携わった方が語る、駆逐艦の進化発展の系図。海戦エピソードはほとんどないが、明治末から大戦末までどのような意図をもって、また様々な事故や失敗を糧にして駆逐艦が進化していったかが綴られている。水雷戦重視の思想からいつしか時代は航空戦へ。吹雪型がどれだけエポックメイキングだったか、そして防空という思想を取り込んでできた日本海軍最後の名艦・秋月型。トップヘビー、ダメ、絶対。の反省からできた白露型。2013/12/17