赤い魚の夫婦

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  • サイズ 46判/ページ数 160p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784768459058
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞。
メキシコの作家が贈る人間とペットにまつわるちょっと不思議な物語。

初めての子の出産を迎えるパリの夫婦と真っ赤な観賞魚ベタ、メキシコシティの閑静な住宅街の伯母の家に預けられた少年とゴキブリ、飼っている牝猫と時を同じくして妊娠する女子学生、不倫関係に陥った二人のバイオリニストと菌類、パリ在住の中国生まれの劇作家と蛇……。
メキシシティ、パリ、コペンハーゲンを舞台に、夫婦、親になること、社会格差、妊娠、浮気などをめぐる登場人物たちの微細な心の揺れや、理性や意識の鎧の下にある密やかな部分が、人間とともにいる生き物を介してあぶりだされる。
「赤い魚の夫婦」「ゴミ箱の中の戦争」「牝猫」「菌類」「北京の蛇」の5編を収録。
2014年にはエラルデ文学賞を受賞するなど国際的に高い評価を受け、海外では毎年のように「今年のベスト10」に取り上げられる実力派作家グアダルーペ・ネッテルの傑作短編集、待望の日本語訳。

内容説明

初めての子の出産を迎えるパリの夫婦と真っ赤な観賞魚ベタ、メキシコシティの閑静な住宅街の伯母の家に預けられた少年とゴキブリ、飼っている牝猫と時を同じくして妊娠する女子学生、不倫関係に陥った二人のバイオリニストと菌類、パリ在住の中国生まれの劇作家と蛇…。メキシコシティ、パリ、コペンハーゲンを舞台に、夫婦、親になること、社会格差、妊娠、浮気などをめぐる登場人物たちの微細な心の揺れや、理性や意識の鎧の下にある密やかな部分を、人間と共にいる生き物を介してあぶりだす新感覚の五つの短編小説集。第3回リベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞受賞作。

著者等紹介

ネッテル,グアダルーペ[ネッテル,グアダルーペ] [Nettel,Guadalupe]
1973年メキシコシティ生まれの、現代メキシコを代表する女性作家。2006年に小説『宿主(El hu´esped)』が、スペインのアナグラマ社主催のエラルデ小説賞の最終候補になり、翌2007年にはヘイ・フェスティバルとボゴタ市が選ぶ“ボゴタ39”、39歳以下の期待のラテンアメリカ作家39人に選出される。2013年に『赤い魚の夫婦』でリベラ・デル・ドゥエロ国際短編小説賞を、2014年に小説『冬のあとで(Depu´es del invierno)』でエラルデ小説賞を受賞。2017年よりメキシコ国立自治大学発行の「メキシコ大学雑誌』の編集長を務める

宇野和美[ウノカズミ]
東京外国語大学スペイン語学科卒業。出版社勤務を経てスペイン語翻訳に携わる。東京外国語大学講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

119
メキシコの女流作家による5話の短編集。夫婦、格差、妊娠、不倫などをめぐる主人公たちが繊細に描かれ、それぞれ登場する鑑賞魚、ゴキブリ、猫、菌類、蛇を織り混ぜながら展開する。表題作は妊娠中の夫婦が飼った赤い魚はなんと闘魚。見かけの美しい姿と裏腹に一緒にいれば傷つけあう。まるで妊娠中から出産し育児中のこの夫婦を透写するように。「ゴミ箱の中の戦争」は叔母の元に預けられた少年が一匹のゴキブリを殺したことから発するゴキブリ騒動。と、全部で150ページほどの薄い本ではあるが、1話1話内容は濃い。2022/08/07

buchipanda3

115
メキシコ人作家による現代文学小説集。夫婦や親子の間に生じるストレスといった現実的な題材を描いているのに、読み進めるうちにじわじわと奇妙な味わいの世界に取り込まれている感覚となり面白く読めた。何も語るはずがない魚や猫、蛇、さらにはゴキブリに菌といった暮らしを共にする生きものたちが、まるで生き方を示すかのように登場人物らの生活に侵食していく。生きものたちのプリミティブさが、感情や意識に囚われ過ぎている人間の縛りを色濃く浮かび上がらせているように見えた。人も生きものなのだ。それにしても多彩な脇役たちだったなあ。2022/02/05

どんぐり

109
金魚、ゴキブリ、猫、菌類、蛇と人とが共鳴するシンクロシニティの5篇。どれもグロテスクな物語で不思議な魅力をもっている。表題作は、つがいのメスの金魚に茶色い2本線が現れると同時に女性にもそれが現れて子どもを産み、やがて淀んだ水の中で緩慢な腐敗の一途をたどっていく夫婦。「ゴミ箱の中の戦争」は、相手を追い払う一番の方法はその相手を食べてしまうことだと言って昆虫食にする伯母一家と少年、そして親をなくしたゴキブリ。ほかに、不倫相手の菌を外陰部でキノコとして育てる女性などもある。→2023/05/04

(C17H26O4)

94
主人公らの意識や関係性が生き物に投影されている。生き物の姿から人々の隠れた感情が次々と浮かび上がってくる。例えば赤い闘魚は夫婦間の傷つけ合う心理を映しているし、身体に宿った菌類は不倫相手への肉体的にも切れない想いを映している。まさかゴキブリの話に打たれてしまうとは。不和の両親から叔母のところへ預けられた少年が一匹のゴキブリを殺したことで始まるゴキブリ退治の話だが、描かれているのは少年の心理そのものだ。最後、母と別れた少年の側にいてくれたのは、親をなくした一匹の小さな怯えたゴキブリであったという…。切ない。2022/06/25

アキ

94
メキシコの女性作家の短編集。どの作品も女性が主人公。金魚から猫、ゴキブリ、蛇、果ては菌まで生き物が重要な脇役の役割を果たす。妊娠・出産を経て冷え込む夫婦関係、一夜限りの契りから妊娠した大学生、若い女に不倫をして破綻する夫婦とその息子、両親が離婚し伯母の家に預けられた子供。どの短編も恵まれない境遇とどうしようもない感情に、人が規定する環境の中で生きる生き物がなにかを語りかけてくるように思える。しかしそれも人間の思い込みに過ぎない。場所もパリ、デンマーク、メキシコと様々だが、どこを舞台としても存在する物語。2021/10/09

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