内容説明
マルチメディアとインターネットが私達の社会生活に身近な存在として定着する一方、著作権をめぐっては、新たな問題が様々な形で生じている。こうした現状と、情報・通信分野での、さらなる発展が予想される将来の高度情報化社会を見据え、本書は、著作権の果たすべき役割を指摘し、その課題を明らかにする。さらに、著作権法の解釈原理の一試論として「アウトプット論」を提唱し、その具体的な事例としてソフトウェアのリバースエンジニアリング問題を取り上げ、検証を行う。最後に、紋谷暢男教授を迎え、著作権問題と新理論の可能性を議論する。
目次
第1部 マルチメディア社会における知的財産権
第2部 アウトプット論―著作権法解釈の新たな試み
第3部 ソフトウェアのリバースエンジニアリングと著作権
第4部 著作権の課題―今後のマルチメディア社会に向けて