内容説明
ホロコースト、ガス室、『アンネの日記』をでっちあげとし、ヒトラーを擁護、ナチスドイツの戦争責任をあいまいにしようとする人たち。南京大虐殺の否定、「ヒロシマ・ナガサキ」、侵略戦争の正当化、破壊的カルトの歴史観などに共通する、信じがたい虚偽のルーツを斬る。否定説の悪意に免疫のない日本で、初めて出版される画期的な本。
目次
炭鉱のカナリヤ―ホロコースト否定説と理性の限界
歴史の見直し―修正主義とユダヤ陰謀説
否定説の第一歩―ラシニェとバルデシュの戦術
アメリカの否定運動―反ユダヤ主義のバーンズ
よこしまな同等化―アップの「基本八項目」
『600万の神話』のウソ―ファシズムと否定説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kenji Umebara
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映画『否定と肯定』を観る前に読んでおこうと思った。難解そうなので時間がかかるだろうと思ったが、おもしろくて寝不足に。 「(ホロコースト否定者は)本当の狙いを隠すため、この常套手段をどのように使っているのであろうか。本書は、その手口を紹介し解明しようとするものである」 意図的な資料の誤読や部分的引用。他の国も同じようなことをやっているという主張による罪の意識の軽減。国の問題は特定の国や民族の暗躍によるという陰謀論の流布など、その手口は日本でも使われている。言論の自由を盾として使わず、剣として用いている。 2017/12/24