内容説明
教えない先生が多すぎる。「教える」とはどういうことか。教師・父母必読、問題の書。
目次
教えるということ（長い教師生活のなかで；教師の資格；教えない教師；無責任な教師；ほんものの教師）
教師の仕事（教師志望の動機；素人教師と玄人教師；職業人としての技術；職業意識に徹する；教師の仕事の成果）
「ことば」について（「ことば」を考える；流行語は悪いことばか；子どもたちの感覚はするどい；「カッコイイ」使用禁止同盟；ことばを豊かに）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
22
長年教師をしてきた人の教えることに対する考えをまとめた内容が記載されていました。厳しく凛とした言葉の数々に背筋が伸びました。教師でなくとも、子育てや人の成長にたずさわる人は一見の価値有りです。つまり、すべての人に有益な内容です。2018/09/13
蓮華
15
教えるということについての著者の思いがいっぱい詰まった本。 豊かで繊細な美しい日本語が使われなくなっている現代。 カッコイイに変わる表現をどれだけ思いつくだろうかと考えてみたがあまり思い浮かばない自分が悲しい。2019/03/27
ひろさん
14
人に教えるという立場になったとき、教わる側はウエルカム姿勢でいてくれるので、わかりましたか？と上から目線で話すことがある。また宿題をしてきたものを批判したり評価するのは簡単だがそれは教師とは言えない。教室で何を教えてその子の力として身に付けさせられるか？で真価を問う。 40年以上前の講演を採録したものなのに、古さを感じず教育とは何かの神髄を語っている気がします。良い本に出会えました。2021/12/17
sleep@芒羊會
9
私が生まれる前に書かれているのに、今でも通用する理論がすごい。子どもが動く『しかけ』を作るのが教師の仕事である、とは私も思っているけど、実践するのはなかなか大変だしなぁ。 教師時代のエピソードでは「一学年三クラスに五人教師がいて担任はいなかった」というエピソードが印象的。『教師に優劣がつくと子どもは必ずそれを見抜く』(-_-;)うーむ、鋭いお言葉だ。2016/06/15
よね
8
大村はま先生は子どもだけではなく、教師の後輩たちの指導も熱心にされていたと感じた。読むと身が引き締まる思いがする。特に印象に残っているのは、車輪をぬかるみから出すのを仏が知らぬ間に手伝うエピソード。子どもが一人で踏ん張れたんだ、と自分を信じられる手助けをするのが教師。もう1つは、｢無責任な教師｣にならないこと。子どもが前に進みたくても進めなくて苦しんでいるときに、ぴったりの導きを示せること。そのてびきも研究しつづけることが教師。自分は何をしてきたか、これから何をするか。2020/08/30
