内容説明
分子種の電子励起一重項状態の失活速度に関する情報を得るには、蛍光をモニターする方法が、原理的には最も簡単で直接的である。数百ナノ秒から数十ピコ秒にわたる蛍光の時間変化は種々の方法によって測定できるが、過去12年間に最も一般的になっている方法は、時間相関単一光子計数法である。種々な単一光子計数システムを使ってみた筆者ら自身の経験を生かして、このおそろしく敏感な方法をすでに使ってたり、これから使おうとしている人々に役立ちたいのと一心から、本書を著わした次第である。
目次
第1章 蛍光―その時間依存性と応用
第2章 単一光子計数法による蛍光寿命測定の基本原理
第3章 光源
第4章 光電子増倍管
第5章 エレクトロニクス
第6章 データ解析
第7章 ナノ秒時間分解発光分光法
第8章 螢光異方性の時間依存性
訳者補遺