いじめの社会理論―その生態学的秩序の生成と解体

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いじめの社会理論―その生態学的秩序の生成と解体

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784760120888
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C0037

出版社内容情報

<いじめ学>の誕生! 学校トラウマから解放される書。
《世界のとらえどころ無き欠如》に始まる《全能感のもて遊び》と《集団の祝祭》の追求、《倒錯するタフネス》の変容の果てに具現するいじめ秩序の生成を、心理的構造モデルと社会秩序をつないでダイナミックに掌握。学校共同体主義の危険を指摘し、いじめ秩序を無力化する自由な学校―社会も構想する。

内藤朝雄(ないとうあさお)=1962年東京生まれ。
愛知県立東郷高校を中退。山形大学、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程を経て現在、現在、明治大学専任講師。
論文「『いじめ』の社会関係論」1996年、「自由な社会のための生態学的設計主義」1999年、他多数。

第1章 イントロダクション―中間集団全体主義といじめ研究の射程
第2章 いじめの社会関係論
第3章 制度・政策的に枠づけられた学校の生活環境と、その枠を変更することによっていじめ問題を解決する処方箋(即効的政策提言)
第4章 心理と社会をつなぐ理論枠組と集団論―デュルケムの物性論的側面を手がかりに
第5章 精神分析学の形式を埋め込んだ社会理論
第6章 利害-全能接合モデルと権力論そして政策構想へ
第7書 利害と全能を機能的に連結する技能―市井のバタラーに取り組むための分析枠組
第8章 自由な社会の構想
第9章 新たな教育制度(中長期的改革案)

内容説明

“世界のとらえどころ無き欠如”に始まる“全能感のもて遊び”と“集団の祝祭”の追求、“倒錯するタフネス”の変容の果てに具現するいじめ秩序を、心理的構造モデルと社会秩序の循環においてダイナミックに掌握。学校共同体主義の危険を指摘し、いじめ秩序を無化する自由な学校‐社会を原理と政策において探求する。

目次

1部 いじめの社会関係とそのマクロ環境(イントロダクション―中間集団全体主義といじめ研究の射程;いじめの社会関係論;制度・政策的に枠づけられた学校の生活環境と、その枠を変更することによっていじめ問題を解決する処方箋(即効的政策提言))
2部 心理と社会の接合領域―心理社会学の構想(心理と社会をつなぐ理論枠組と集団論―デュルケムの物性論的側面を手がかりに;精神分析学の形式を埋め込んだ社会理論)
3部 権力・全能・制度(利害‐全能接合モデルと権力論そして政策構想へ;利害と全能を機能的に連結する技能―市井のバタラーに取り組むための分析枠組)
4部 自由な社会の構想と社会変革(自由な社会の構想;新たな教育制度(中長期的改革案))

著者等紹介

内藤朝雄[ナイトウアサオ]
1962年、東京に生まれる。愛知県立東郷高校を中退。山形大学、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻博士課程を経て現在、明治大学専任講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きいち

15
「十人十色の社会を作りたい」ために仕事をしている自分にとって、ラストの「義務教育から権利教育」のありたい社会の姿には、ここに先達がいる!と嬉しくなった/大阪のバスケ部の「顧問によるいじめ自殺」で急いで読んだのだが、このケースもすでにしっかり説明されており、有効性の広さ、理論の質の高さに驚く/おそらくは相当な憤激を内に抱えられていると思うのに、筆致は非常に冷静なのは、だからこそ、か/「環境」でいじめが起こることを、環境を変えれば減少させられる<希望>と言い切るリアリストぶり、信用できると思った。2013/01/23

白義

13
論文っぽい堅さとっつきにくさは否めないけど、間違いなく今読めるいじめ本の中では史上最高水準だと思う。中間全体主義といったマクロの考察といじめ集団やはたまたいじめを隠蔽する人たちのミクロな心理分析、組織分析が正確になされていて、用語は堅いけどほぼ全て腑に落ちた。学校空間の心理主義、聖域化を解体して法化するのが一番手近なんだよねーと思うと同時に、そもそも司法や行政すら機能してない大津市がありましたねと暗い気持ちになる。いじめ加害者の徹底的な法的取り締まりだけで大半はよくなると思うのだけど2012/07/20

shiorist

7
いじめの病理を個人の心理に求めるのではなく、独特な集団と社会のシステムに落としこんで理解し、処方箋を提示する。特定の著名人や精神科医を批判したりする「息巻いてる感」に好感もった。2010/10/26

pinoo

5
著者の人間観はドライで、過密なゲージに閉じ込められたマウスと同じように、人間も狭い社会空間に閉じ込められたら他者へ攻撃を始めるのだという。その心理構造が分析・記述されている。心理学とデュルケムを強引にくっ付けたみたいな理論は荒い印象があるが、それにより導かれる「学校のクラス制度は狭すぎる」「中間集団全体主義が学校を閉鎖的なものにし、いじめを加速させ、隠蔽する」「学校も車校のような風通しの良い空間にすべき」という主張には、リアリティがあり頷くばかり。学術論文だが著者の強い怒りが本書を貫いているのがわかる。2017/01/25

富士さん

4
読み直してみると、自分が影響をかなり受けていることに気づかされます。議論はかなり複雑ですが、内容はとても明瞭。対個人、対社会、対世界のように個人が相互作用を与え合う対象は大きさによって性質が変わると考えられ、いじめは対個人の中で生まれる全人格的な関係を公的な関係である対社会の関係で強制されることによって発生する。公的な関係であるにもかかわらず、そこに自己肯定や愛の存在が強要されるため、そこでの交流はとても切実で残忍になる。本書に賛否はあっても、これはいじめ論の基礎として常識とすべき切り口だと思います。2018/03/04

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