歴史としての音―ヨーロッパ中近世の音のコスモロジー

歴史としての音―ヨーロッパ中近世の音のコスモロジー

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  • サイズ A5判/ページ数 256p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784760109944
  • NDC分類 762.3
  • Cコード C3022

出版社内容情報

中近世ヨーロッパの異貌を描く新しい歴史叙述への挑戦。楽譜・絵画・文献などに残されている音・音楽史料を歴史を映し出す鏡としてとらえ,それをもとに当時の社会と人々の意識・生活を解明。掲載図版100点余。

序章  音のイメージとストーリー
第1章 楽譜―音の記譜法
 象徴としての楽譜
 記譜法と音楽写本―西欧中世で音楽はどう記録されたか
 黒と白のドラマトゥルギー
第2章 楽器のシンボリズム
 楽器のヒエラルキー
 楽器のパフォーマンス
 バグパイプ論-民衆文化と音楽の1500年の変容
第3章 「音楽家」とは誰なのか―「賤民」芸人と芸術家の狭間で
 高き歌人と低き芸人―12世紀、宮廷歌人の時代
 音の担い手たちの真相
第4章 音のドラマトゥルギー―祝宴とプロセッションの音世界
 祭りの中世
 宴会というドラマ
 ブルゴーニュ公フィリップ・ル・ポンの「雉の祝宴」
 プロセッションのドラマトゥルギー
第5章 流行としての音楽―ポピュラー・ミュージックの歴史
 中世のポピュラー・ミュージック
 市民のヒットチャート
第6章 つくる文化・売る文化・きく文化―音と音楽の近代化と神話化
 音楽の産業革命
 音を操る者―売る音楽文化の誕生
 きく文化の18世紀
第7章 音の異能性―歴史のなかの音のイメージ戦略
 音の路上観察学―中近世の昔イメージ
 人間・音楽・自然―食と病いへの音の利用
 音の異能性
  古楽器の系譜
  文献目録
  主要人名・作品作品

内容説明

街の騒音から教会音楽まで、さまざまな音とともに生きてきた人々の生活と意識を描きだす「音」の歴史学。

目次

序章 音のイメージとストーリー
第1章 楽譜―音の記譜法
第2章 楽器のシンボリズム
第3章 「音楽家」とは誰なのか―「賤民」芸人と芸術家の狭間で
第4章 音のドラマトゥルギー―祝宴とプロセッションの音世界
第5章 流行としての音楽―ポピュラー・ミュージックの歴史
第6章 つくる文化・売る文化・きく文化―音と音楽の近代化と神話化
第7章 音の異能性―歴史のなかの音のイメージ戦略

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Metonymo

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「近代化=啓蒙=進歩史観、いわば「大文字の歴史学」への反論として、さらに絶対的な価値を音楽芸術にもたせようとする美学的思考を通さずに中世から近世の音の世界・歴史を解読する試みである」(あとがき) ケプラーの「惑星の音階」から始め、記譜法の変遷、楽器の歴史(オーとバ)、芸人・楽士のネットワーク、宴会・祝祭と音楽の関係、出版メディア・都市の発達と消費文化の誕生などを、ボスやブリューゲルらの図像を豊富に掲載して解説。「音楽」の授業で教わるクラシック音楽が実は近世以降に「つくられた」ものだとわかる。音楽とは生活に2013/04/14

mutsuono

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「憂鬱と官能〜」で出てきたので読んでみたが、あまり面白くなかった。事柄を羅列しただけの文章。内容としてはアタリ「ノイズ」と、シェーファー「世界の調律」を読めば間に合うし、そっちの方が断然面白い。ただ、あとがきにあるように今までの芸術としての盲目的な音楽史への反論というのは非常に大切な視点だと思う。2010/11/22

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