内容説明
私たちの欠点の歴史は、進化との戦いの物語だった。思わず誰かに話したくなる、人類進化のウラ話。
目次
はじめに:みよ、母なる自然の大失態を
1章 余分な骨と、その他もろもろ
2章 豊かな食生活?
3章 ゲノムのなかのガラクタ
4章 子作りがヘタなホモ・サピエンス
5章 なぜ神は医者を創造したのか?
6章 だまされやすいカモ
エピローグ:人類の未来
著者等紹介
レンツ,ネイサン[レンツ,ネイサン] [Lents,Nathan H.]
ニューヨーク市立大学ジョン・ジェイ・カレッジ教授。生物学を教える。科学の専門家として、全国メディアに出演している。ニューヨーク、クィーンズ在住
久保美代子[クボミヨコ]
翻訳家。大阪外国語大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
81
本当だ! 読み出したら止まらなかった。しかも良書。TV番組で生命の巧妙さに感嘆した人の自尊心を簡単に吹きとばす本。人体のしくみは欠陥だらけ。進化には奇跡もふれば失敗もある。後戻りできないんだな、残念ながら。網膜といい、反回神経といい、「なんでそうなった?」と言いたくなる。人間の身体は、生きにくい条件がいっぱいだ。しかしそれでこそ自然。あまり神秘的になる必要はないということがよくわかる。最後は生命の将来についてだが、人類は宇宙に進出できるのか。いや、その必要があるのかどうかを、落ちついて考えてみたいものだ。2020/07/09
たまきら
34
「あっ、これはデザインミスだったな」と思っても今更変えられない…そんなシステムを採用してしまった人体の、笑えるような笑えないような楽しい一冊です。ニヤリとさせられるユーモアがあちこちに潜んでいるので、これ原著はもっと笑えるのかも。緑内障を持っている自分には目の話は笑えなかったです。2020/04/11
タナカ電子出版
34
なんでそ~うなるの?決して合理的ではない人間の進化と生命の謎に迫る✨面白いです☺️特に生物学 解剖学 医学が大好き💕人間には是非ともおすすめのしたい一冊です。人間に生まれてきて良かった思える瞬間とは正に知ることへの喜び🚶🚶🚶この一瞬のために今までの進化があるのかも知れない👀‼️わからない事にドキドキワクワク🎵たどり着けない領域が在ることに敬意を払いたい📖僕らはみんな生きている…✴️2020/01/21
tom
21
生物の体は、とてつもなく精妙にできている。でも、無駄も多い。その理由は、進化のもとになる突然変異の在り方にある。突然変異は、今ある状況をちょっとだけ変化させる。無意味な変異は淘汰され、生き残れない。たまたま好都合な変異だけが生き残る。進化は、一歩一歩、進むものなのだ。この結果、生物の体には、不合理な(役に立たない)パーツがあふれている。例えば、人の足、使われてないパーツの集合体。ゲノムもまた同じ。ビタミンを摂取する必要性、人の妊娠と出産の不合理なリスクなどなど、そうでしたかという驚きの本。面白い本です。 2020/08/01
りらこ
21
生物の進化はランダムな変異と、最も適応した者の生存によって進む。とはいえ不完全な私たち人類の身体。なぜか改善だったはずが欠陥になっていたり。ビタミンの摂取に関しては、もはや進化によって身体が怠惰になったとな。なんて事。足首の骨は骨が骨を支えている。デザインするならもっと効率的なものができるだろう。この本には書いてなかったけれど、以前よりなぜ眼の位置の上に前頭葉があるのか不思議でならなかった。隠れたら様子を見るためにそっと覗く時になぜ前頭葉が先に上にあるの?撃たれちゃうじゃない。そして頭大きすぎるし。2019/09/16