DOJIN選書
海洋プラスチックごみ問題の真実―マイクロプラスチックの実態と未来予測

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 188p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784759816860
  • NDC分類 519.4
  • Cコード C0340

内容説明

海のプラスチックはなぜ問題か?汚染の実態からマイクロプラスチックの影響まで、海洋プラスチックごみ研究の第一人者が新たな環境問題への挑戦を真摯に語る。

目次

第1章 海洋ごみの現状(漂着ごみを空から測る;漂着ごみを定点監視する ほか)
第2章 プラスチックごみの何が問題か(プラスチックごみによる景観汚染;景観汚染だけではない ほか)
第3章 漂流するマイクロプラスチック(マイクロプラスチックとは何か;マイクロプラスチックの発見 ほか)
第4章 マイクロプラスチックの何が問題か(誤食されるマイクロプラスチック;最悪のシナリオ(一)―化学汚染物質 ほか)
第5章 私たちにできること(最後の一パーセントが残る;国内外の取り組み ほか)

著者等紹介

磯辺篤彦[イソベアツヒコ]
1964年、滋賀県生まれ。88年愛媛大学大学院修士課程修了。九州大学助教授、愛媛大学教授などを経て、九州大学応用力学研究所教授。博士(理学)。専門は海洋物理学。海洋プラスチックごみ研究の第一人者として、環境省の研究プロジェクトや、国際協力機構と科学技術振興機構の研究プロジェクトでリーダーを務める。国内では環境省・海岸漂着物対策専門家会議の座長、国外では国際科学会議・海洋科学委員会・海洋プラスチックごみ作業部会や、国連環境計画・科学諮問委員会の委員。環境大臣賞環境保全功労者表彰(2018年)、内閣総理大臣賞海洋立国推進功労者表彰(2019年)、文部科学大臣表彰科学技術賞(2020年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

きみたけ

62
魚介類の体から小さなプラスチック片が出てきたニュースを聞いて、知らないうちに食べてると思うとゾッとしました。著者は九州大学応用力学研究所教授で海洋物理学が専門の磯辺篤彦先生。海洋プラスチック汚染の実態やマイクロプラスチックが生物に与える影響など、科学的な根拠に基づき丁寧に解説した一冊。海に流れ出たプラスチックの何が問題になっているのか、基本的な知識から研究の最前線まで紹介。研究者たちが知恵を持ち寄り、新たな環境問題に立ち向かう現場からのレポートです。私はエコバッグ持ってレジ袋をもらわないよう心掛けてます。2024/02/17

更紗蝦

30
2020年の出版当時の、海洋プラスチックごみの研究の最前線がよく分かる本です。研究の成果だけでなく、研究の過程がかなり具体的に記されており、データ集めの地道さには、読んでいて気が遠くなりそうになる一方で、海を計測する「アルゴフロート」というロボットの話は、自分が想像するロボット像とは全く違っていて新鮮な驚きがありました。環境問題としては将来的に深刻になる可能性が大とはいえ、急な法的規制は経済的な弱者への負担に繋がることを指摘しており、人権への配慮が感じられる内容になっています。2022/11/26

アルカリオン

13
p31 海洋を漂うプラスチックの元製品は非常に多様である。「モラルの低い人が海岸で捨てている」では到底説明がつかない。実際、ほとんどの海洋ごみは陸で発生したプラスチックごみだ▼p36 街で不用意に捨てられたプラスチックごみは、風等によりまず街中の小さな川に入る。次に大きな川に合流し、最後は海に出ていく。2021/12/04

チャー

11
少し前にレジ袋の完全有料化が始まったが、果たして実際に海洋に生じるプラスチックゴミとはどんなものかと興味を持ち手に取る。本書は最新の研究事実を詳しく参照しており実態の正確な理解を助ける。レジ袋の削減程度では足りないのではないかと思っていたが、実際のゴミ問題はさらに深刻であることが理解できた。一人一人の行動は僅かなものだが、地球は有限であり、積もり積もったゴミは地球環境と生態系に甚大な影響をもたらす。著者が最も問題だと主張しているのは海中で破砕されたマイクロプラスチックは有害な化学物質を吸着し易いという点。2020/09/18

ごぼう

8
「みなさんが海岸で10gのプラスチックごみを拾ったとしましょう。重量を考えれば、北太平洋で1km四方に浮かぶマイクロプラスチックを一気に回収すると同じなのです。」 実際、プラスチックはなんで環境に良くないのか…ウミガメの誤飲?海岸の漂着?と思っていたが根本的にもっとスケールの広い話だった。そして砕けても分解されずに海を漂うプラスチックの多さに悲しくなったが、貧困層ほど安価で清潔なプラスチックの恩恵を受けている事にも納得した。出来る事からと言うよりはずっと感心を持ち続けていく事が大事だと思う。2020/11/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16120493
  • ご注意事項

最近チェックした商品