タンパク質科学―構造・物性・機能

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  • サイズ A5判/ページ数 579p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784759810479
  • NDC分類 464.2
  • Cコード C3043

出版社内容情報

《内容》 ヒト全ゲノム配列が明らかになった今日,タンパク質を理解することの重要性はこれまでになく高まっている.また,タンパク質の真の理解のためには,『構造』,『物性』,『機能』を知る必要があり,今日のタンパク質研究もこれらの総合的理解を目標に展開している.本書では,この線に沿って,X線構造解析をはじめとする種々の構造解析法,タンパク質のフォールディング,変性,安定性,水との相互作用などの物性評価,また構造と物性に基づいた機能発現などに焦点を当てて,タンパク質研究の基礎と重要性を,第一線研究者総勢60名が,平易に解説.まさに本書は,現代タンパク質研究の集大成である.タンパク質研究に挑戦する学生,若い研究者の座右の書となろう.    

《目次》
第I部 タンパク質の構造 第1章 化学構造(アミノ酸とペプチド(相本三郎)/ポストゲノム時代のタンパク質科学(夏目 徹)) 第2章 立体構造(タンパク質のX線結晶構造解析ー二次構造,三次構造,高次構造ー(中迫雅由)/多次元NMR(星野 大)/電子顕微鏡(永山國昭)/タンパク質の分類と構造ファミリー(中村春木)/タンパク質の構造予測(金城 玲・西川 建)) 第3章 超分子構造アセンブリーとタンパク質ネットワーク(タンパク質リガンド相互作用とアロステリック転移(石森浩一郎)/タンパク質-タンパク質相互作用(今田勝巳・難波啓一)/タンパク質-核酸相互作用(清水敏之・箱嶋敏雄)/タンパク質ネットワーク(谷口寿章)/相互作用解析法??超遠心分析と表面プラスモン共鳴法?(有坂文雄))
第II部 タンパク質の物性
第4章 物理的相互作用と安定性(物理的相互作用??静電相互作用,ファンデルワールス力,水素結合,疎水相互作用,その他?(曽田邦嗣)/タンパク質の溶媒変化による変性??変性剤変性,pH変性,熱変性(新井宗仁)/タンパク質立体構造転移の熱量測定(城所俊一)) 第5章 ダイナミクス(構造とダイナミクスの実験(片岡幹雄)/構造ダイナミクスの理論とシミュレーション(木寺詔紀・池口満徳)/機能発現とダイナミクスのシミュレーション(林 重彦)) 第6章 フォールディング(フォールディング反応??速度論?(桑島邦博)/フォールディング反応??理論とシミュレーション??(高田彰二)/膜タンパク質のフォールディングとポリペプチド鎖の膜透過機構(阪口雅郎)/分子シャペロン(小池あゆみ・田口英樹)) 第7章 分子病理とミスフォールディング(アミロイド線維形成(後藤祐児)/プリオンタンパク質(桑田一夫)) 第8章 進化と分子設計(抗体とファージディスプレイ・リボソームディスプレイ(熊谷 泉)/非天然アミノ酸導入変異タンパク質の作製(宍戸昌彦)/セルフプロセッシング(岡島俊英・谷澤克行)/人工タンパク質設計(磯貝泰弘・太田元規))
第III部 タンパク質の機能
第9章 触媒機能(総論と基質認識機構(吉村 徹・中山 亨)/化学的解析に基づく反応機構(栗原達夫・江崎信芳)/速度論的解析に基づく反応機構(林 秀行)/構造学的解析に基づく反応機構 動的構造解析,遷移状態アナログ(加藤博章)/ラジカル酵素の触媒機構とそれを支えるタンパク質分子装置(虎谷哲夫)) 第10章 エネルギー代謝(ATPase(二井將光・中西真弓)/酸素呼吸(茂木立志)/光合成(齊藤貴士・中山雅登・長谷俊治)) 第11章 タンパク質輸送・トランスポーター(タンパク質の膜透過装置(西川周一・遠藤斗志也)/リソソーム・エンドソーム,細胞骨格(和田 洋)/異物排出タンパク質,ABCトランスポーター(山口明人)) 第12章 高次細胞機能(細胞内シグナル伝達機構:足場タンパク質とプロテインキナーゼ(黒田俊一)/細胞内タンパク質分解(加藤晃一・坂田絵理・大隅良典)/神経機能発現にかかわるタンパク質 視細胞の光情報変換機構(橘木修志・河村 悟)/細胞外マトリックス分子と細胞接着(小川 崇・宮崎 香))

内容説明

タンパク質研究の三つの柱となるべき「構造」、「物性」、「機能」の総合的な解説書。タンパク質研究を平易に解説し、タンパク質の基本的知識とタンパク質研究の魅力と重要性を紹介した。

目次

第1部 タンパク質の構造(化学構造;立体構造;超分子構造アセンブリーとタンパク質ネットワーク)
第2部 タンパク質の物性(物理的相互作用と安定性;ダイナミクス;フォールディング;分子病理とミスフォールディング;進化と分子設計)
第3部 タンパク質の機能(触媒機能;エネルギー代謝;タンパク質輸送・トランスポーター;高次細胞機能)

著者等紹介

後藤祐児[ゴトウユウジ]
1954年広島県に生まれる。1982年大阪大学大学院理学研究科博士課程修了。大阪大学蛋白質研究所教授。専門は生化学、生物物理学。理博

桑島邦博[クワジマクニヒロ]
1948年北海道に生まれる。1974年北海道大学大学院理学研究科修士課程修了。東京大学大学院理学系研究科教授。専門は生物物理学、生化学、分子生物学。理博

谷澤克行[タニザワカツユキ]
1948年大阪府に生まれる。1977年京都大学大学院農学研究科博士課程修了。大阪大学産業科学研究所教授。専門は生化学、構造生物学、分子細胞生物学。農博(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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