目次
第1章 アイヌ民族の「歴史観」を構築する
第2章 近代日本国家とアイヌ民族
第3章 旧土人保護法廃止とアイヌ新法の制定運動
第4章 最近のアイヌ民族の状況・活動について
第5章 文化とその見方について少し考えてみよう
第6章 アイヌ民族を取り巻く今後の課題
著者等紹介
上村英明[ウエムラヒデアキ]
1956年熊本生まれ。慶応大学法学部卒業。早稲田大学大学院経済学研究科修士課程修了。現在、恵泉女学園大学大学院教授。1982年、市民団体「市民外交センター」を設立、代表を務め現在にいたる。先住民族の権利に早い段階から着目し、日本国内のみならず国際機関を通してその回復運動に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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翔亀
45
題名は蘊蓄本のようだが、先住民族の研究者による視点の定まったアイヌ民族史である。浪川健治氏に比べて図式的なところがあるが、日本国における先住民族としてのアイヌ人という観点から、縄文時代から、ようやく1997年にアイヌ民族の存在を認めた「アイヌ新法」までの歴史がまとめられており、見通しが良い(この新法でもまだ道半ばだというのが著者の主張)。著者は、あえて"日本人"のことを大和民族と言っているのは、確かにそうとしか言いようがないので、単一民族神話(第二次大戦後のことだが)に毒されている私などには新鮮だ。2015/04/08
ひで
3
アイヌ民族の歴史について書いてある。日本の政府や教育がいかにアイヌ民族を軽視してきたかよくわかる。書いてる内容に偏りがある気はするけれど、あまり語られない日本人によるアイヌ民族への差別の歴史を日本人は知った方がいいと思う。2011/03/20
伊 謄
2
アイヌ民族に関して、その歴史や文化を知っているかといわれればほとんど知ってはいませんから、こういう本の価値は大いにあります。 国際先住民年だった1993年に『知っていますか?アイヌ民族一問一答』が出されていますが、それから新たに書き下ろされたのが今回の版です。 その間にアイヌ民族を取り巻く状況はといえば、さほど変わらなかったというのが実情ではないでしょうか。1997年に「アイヌ文化の振興ならびにアイヌの伝統等に関する知識の普及および啓発に関する法律」が制定されてはいますが、1984年に北海道ウタリ教2008/02/23
moriteppei
0
B
星辺気楽
0
戦後問題になっている北方四島の問題も何やら色があせてくる。日本が単一民族国家であるという誤魔化しで弱小な民族を抹消してもよいはずがない。2019/05/27