内容説明
大学の文学部に通う一年生の井沢直美は、大学生活に慣れたものの、満たされない日々を送っていた。そんなある日、五月祭で直美の前に現れた小佐薙と名乗る男。彼の勤める会社は、なんとスーパーコンピューターなどを製造するメーカー。小佐薙の言葉に惹きつけられ会社のアルバイトに応募した直美だったが、その内容は驚くべきものだった!最先端の量子コンピューターを用いて占い事業を展開しようというのだが…。傑作SF長篇、待望の文庫化。
著者等紹介
機本伸司[キモトシンジ]
1956年、兵庫県宝塚市生まれ。甲南大学理学部(現理工学部)卒。出版社、映像製作会社を経て、1993年、フリーランスのPR映画ディレクターに。2002年、『神様のパズル』で第3回小松左京賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
YO-HEY@紅蓮ロデオ
19
Qコンで神様を作ろう!…神様のパズルの作者だけあって、知識の語りが多い。まぁ、気にせず読もう。俺は利用者であって開発者じゃないしな~。しがないプログラマです。にしても、やっぱ、この作者の理論展開好きなんだよな~。神様の5W1H・・・まぁ、たしかにって感じ。なにはともあれこれは上巻…まだまだ採点ができる状態じゃありません。でも、期待値は高いです。2010/12/09
いずむ
13
宇宙を創り、新人類を造り、次は神様を作るですと!?クリエイタ・機本伸司。ゆったりとした日常から、マンガ的なノリとリズムに乗って、気づけば遠い遠いフィクションの国~っ!理系的なシステマチックでむずかし~コトバは全部スルー。量子?AI?知りませんよ、そんなもの。ボクが読みたいのはその向こうにある、全力全開で夢見るオトナの青春なんです!成長する神様。成長するヒロイン。嵐が訪れて閉じた前半の幕。さて、機本理論は後半をどう締めくくってくるんだろう。ボクにも感動の神様が降りてくることを祈って。あした、てんきになぁれ。2012/01/27
kochi
11
五月病気味の新入生直美を含む占い研究会のメンバーが訪れたバイト先は、最新開発の量子コンピュータを使った占いを実用化しようと… 売れない量子コンピュータを売るための涙ぐましい努力が語られる上巻、ちっとも目立たないヒロイン直美に対して、800人乗りの超大型旅客機を改造し、上空からの自由落下状態で、計算を実行するというぶっ飛んだ設定に、舌を巻く。全く動作原理は理解できないが、これだけお金かけるなら宇宙空間でやればいいやん^_^ 占いというしょぼい実用化に会社から打ち切りの指示があり、目標を壮大に変更して下巻へ!2021/01/30
あぶらや
9
量子コンピュータに仮想世界の中で神様を作らせ、占いや人生相談をさせると言う話。この上巻は少し前置きが長すぎる感がある。下巻に期待。2017/10/31
六花
8
冴えない女子大生の直美。学祭で知り合った小佐薙の、運命を変えたいんならウチにバイトに来い、という言葉に惹かれ空飛ぶ量子コンピューターで神様を作る計画に参加することに。機長に恋した直美がちょっとストーカー入っててイタイ。そのイタさが若干キツイけど、神様は作れるのかな?続きが気になる(´vωv`*)2016/07/22