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ハルキ文庫
警察庁から来た男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 346p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784758433396
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。藤川は、半年前、道警の裏金問題の為に百条委員会でうたった(証言した)津久井刑事に監察の協力を要請した。一方、札幌大通署の佐伯刑事は、ホテルでの部屋荒らしの捜査を進めていた。被害者は、すすき野の風俗営業店で死んだ男の父親だった。大通署に再捜査の依頼の為、そのホテルに泊まっていたのだという。佐伯は、部下の新宮と事故現場に向かうのだが…。『笑う警官』に続く道警シリーズ第二弾。

著者等紹介

佐々木譲[ササキジョウ]
1950年札幌生まれ。『鉄騎兵、跳んだ』でオール讀物新人賞受賞。『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ehirano1

216
前作とは異なり徐々にスピードアップするもテンポは終始良かったです。前作と今作において共通する「警官の汚職」ってのは、結局、定年後の安定的生活の確保に端を発していると推測するのですが、この行為が全くの悪かというとそう簡単には割り切れないようにも感じます。悪に直面する仕事ですから、尋常ではない心身へのダメージと悪からの誘惑は潜在的なリスクで、老後は田舎でのんびりとなんて容易ではないでしょう。そこで思い出すのが、教場シリーズ(長岡弘樹)の風間教官。そう、彼の言動は正しい。2020/03/01

おしゃべりメガネ

173
勢いにのって、そのまま続編へ。前作ほどスケールは大きくないにせよ、逆にひとつひとつの事件が丁寧に描かれていて深く入り込むコトができました。前作の「津久井」さんが本作では地味に結構活躍しており、キャラをより印象づけています。「佐伯」さんと「新宮」君のコンビもなかなかコミカルで、場面によってはほのぼのとさえ感じます。「小島」さんの出番がちょっと少なかったのが残念でしたが、後に’大役’が控えて?いるので、まぁいいかなと。何より本作の最大の主役は監察官の「藤川」さんですね。なかなか魅力的なキャラで良かったです。2018/05/27

ノンケ女医長

146
迫力に満ちた警察小説だった。警察庁から来た男。もちろん人事交流や出張ではない。彼が北海道警察本部に行くことになった理由が、実にすさまじい。北海道警察は他の都道府県警察と違い、監督形態が違うらしい。面積が広大だからなのか、歴史が込み入っているからなのか。あってはならないことが警察風土に残り続けるのは、小説世界だけなのか、それとも実際なのか。この筆致と内容からすると、やはりフィクションだとは思えなくて、本当にゾクゾクしながら作品世界を堪能した。組織をうたい有名になった津久井刑事が、見事な活躍をみせている。2023/04/26

113
楽しかった。「笑う警官」が甦り、繋がりより引き込まれました。藤川さんが、佐伯さんが、津久井さんがジワジワと真相に迫ってくる。緊張感が増すスピード感。巨悪の根源が明らかに。みなさん、グッジョブです。2016/04/22

青葉麒麟

105
前作の「笑う警官」よりは面白かった。でも登場人物を全然覚えてなかったので、慣れるまでが大変だった。読んで思ったのは警察小説だったらこの作家よか横山秀夫の方が好きかな。向こうの方が重厚な感じがします。2015/12/04

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