出版社内容情報
筒井順慶の重臣だった島左近は、順慶亡き後、筒井家とうまくいかず出奔。武名高き左近には仕官の話が数多く舞い込むが、もう主君に仕えるのはこりごりだと、陣借り(雇われ)という形で、豊臣秀長、蒲生氏郷、そして運命の石田三成の客将となる。「天下の陣借り武者、島左近。死ぬまで治部殿の陣に陣借り仕る」。大戦に魅入られた猛将は、天下を二分とする関ヶ原の戦いでその実力を発揮する!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あーさん☆転スラ·薬屋·本好き·魔導具師ダリヤ続々アニメ最高です!!(≧▽≦)
63
島左近の生涯。文庫本が出てないのは何故じゃ(・_・;)2020/03/31
巨峰
57
関ヶ原で有名な島左近が主人公。むしろそこにいたるまでの大和大納言家、蒲生家の話が興味深い。あまり描かれないから。 関ヶ原は結構行き当たりばったりで最近の研究結果が反映されていると思う。実際こんな感じだったんだろうと思います2020/12/08
ren5000
33
自分がイメージしている島左近像とは違い過ぎててもひとつ物語に入りこめず。。物静かで中身は熱い男ってのがよかった。それに作中にも島津義弘が登場するけどかなり被っているように感じたなあ。2018/03/15
maito/まいと
24
関ヶ原の合戦で輝いた名将・島左近の生涯を、史実と創作を組み合わせて、谷津さんの物語として見事に紡ぎ上げた1冊。前半こそ、「仕えるのは辛いよ」なお仕事ドラマだったのだが、段々左近と三成との思いが大きな策となって時代を動かしていく。その先に人の輝きと残酷な結末が待っているのだけど・・・関ヶ原の合戦の経緯や三成の遠大なる戦略など、最新の史実研究を反映した斬新な展開は、通説イメージの方には戸惑うところも多いだろうが、物語に引き込まれること請け合いだ。2019/01/15
onasu
19
石田三成が石高の半分を示し、三顧の礼でもって迎えたとかの逸話とは、ちょっと違うので慣れるまで落ち着かないが、それら逸話自体、かなり怪しいもの。 でも、僕ら(?)の歴史知識(あるいは、思い込み)なんてものは、往々にしてその種の話しを元にしていて、新たな発見があっても知識が更新されていないことも珍しくない。 小説で著されたものに真偽の程を云々するのは野暮なだけだが、小説だからこその想像の仕方もある。関ヶ原での大谷刑部や島津の動きといい、改めて歴史(小説)とはおもしろいものだ、と思わせてくれた作品でした。2017/07/23