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正直じゃいけん

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  • サイズ B6判/ページ数 271p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784758410618
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「正直じゃいけん(正直じゃんけん)」のルールはきわめて単簡で、じゃいけんというのはなんらかの権利を巡ってなされる勝負であるが、負けたものが勝者が得るべき権利を得る、というのが「正直じゃいけん」のルールである。興味深いのは、なぜ子供らがそのじゃいけんを、「正直じゃいけん」と呼んでいたかで、敗北した者が勝者の権利を得ることを、正直、と呼ぶのはどういう訳だろうか。 ――<あとがきより>
町田康が「正直な気持ちを正直に書いた」随筆95篇を収録した、待望の最新エッセイ集!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ペグ

60
豪放磊落に生きたいと思っているにも関わらず、ちまちました事にこだわってしまう町田氏?組織の中で埋没したくないと足掻く一方、社会からは弾き出されるしまう個。「正直じゃいけん」は(正直じゃいけん)〜(正直じゃんけん)と(正直じゃ、いけん)を掛けていて、ちょっと辛くもあり爽快でもあるな〜。変な唄を歌いくねくね踊る〜やっぱり鋭い町田氏であった?2018/09/22

抹茶モナカ

18
『きれぎれ』で芥川賞受賞する以前のエッセイも含め、その前後、町田さんのキャリア前半のエッセイ集。文体と発想は個性的で凄い楽しいのだけれど、ちょっとボリュームがあって、お腹一杯にもなった。あまり町田作品は読んでいないけれど、この頃から最近の作品にも通じるものが多々あって驚く。町田さんについて、少し詳しくなりました。他の方の小説の文庫への解説も収録されていて、お得な本。2016/08/25

流之助

6
「私は世界にはここに書いてあること以外なにもないし、ここに書いてあること以外なにも必要ないと思った」の一文にぞくっときた。そういう感覚を素直に引きずり出す文章の力ってなんなんだろう。2013/06/22

えむぴち

5
図書館。15年前の本。読んでいて、色んなインスピレーションを得た。独特な言葉のチョイスのリズムで、ふとした「串刺し」という言葉に引っ張られて、人の思想もBBQの串刺しみたいなものだなと考えたり。「ピント」という言葉にも、人それぞれ、同じ風景をみていてもどこにピントがあっているかで違ってくる。合わない人と話しているときはお互いにピンぼけしてるんだろうな、などなど、本書とは関係ない色んなことを考えながら読んでいた。思考がピョンピョン跳び跳ねる読書体験。楽しかった。2020/04/04

Edo Valens

5
大阪への旅の途中、電車の中で読んだ。まずなによりも思うのはその溢れ出てくる語彙力。止まらないギャグと冷静な目線。小説家としてよりも、パンクロック歌手としての自分、という彼が描かれていて、彼の自由や、人情や、おもろい暮らしを愛する心が書かれている。このリズミカルな文章は本当彼にしか書けないよなぁ、と思いつつ、途中、彼が標準語を語る箇所では「関西弁訛りの標準語」をついつい想像してニヤニヤしたり。おかげで大阪の町もいつも以上に楽しく、呼び込みのおじさんの口上に声を上げて笑ってしまったり。町田さん、ありがとう。2014/08/06

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