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内容説明
「わたしは―お父さんが開発した、最後の歌詞入力型シンセサイザーです」18歳の誕生日と同時にその命を落とすという奇病“死の六連符”に侵され、余命いくばくもない少年・春希。絶望に彩られた日々を送る春希だったが、自分のことを電子楽器だと言う少女・伽音と出会ったことで、何かが変わっていく…。瑞智士記のデビュー作が、単行本未収録だった短編「皇帝の棲家には、電気仕掛けの歌姫。」も加え、完全版として復活。
著者等紹介
瑞智士記[ミズチシキ]
関西在住。2005年、『フォルマント・ブルー』(富士見ミステリー文庫)でデビュー(木ノ歌詠名義)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KUWAGATA
7
私が音楽をかじっていた学生時代、ボーカロイドのような人工音声はまだまだ夢の存在で、そんな夢の非現実に対するやっかみから、人間の声に勝るものは将来に渡って誕生しないと、そんな風に考えていました。けれどボカロが広がり、多くの曲が支持されるようになった今、人は音楽の一体どの部分に感動を覚えているのか、よくわからなくなりつつあります。この作品と今とのわずか数年の隔たりですら、大きな差異を生んでいます。もしも5年前にこの作品を読んだら、きっと今とは全く違う印象を抱いていたことでしょう。2015/01/17
半熟タマゴ
3
『死の六連符』という病に侵された少年と自分の事を電子機器だと言い張る少女の物語。主人公側は幸せそうだけど、ガルバが救われなさすぎて手放しで喜べない。ゲネラルパウゼがどうなったのかもわからないし。なんかスッキリしないなぁ。2012/08/04
海老庵
2
富士ミス版も持ってるけど短編目当てで。フォーレのレクイエムを聴きながら儚く青い世界を想像しながら読みました。2009/08/24
ムニメグ
1
今なら「電気仕掛けの歌姫」と聞いて初音ミクの姿を重ねてしまうくらいに月日の流れが感慨深いです。 テーマのわりにちょっとモヤモヤするところもあったり。2012/09/05
ナガマツ
1
あまがみとかリガヤとかと比べるとやっぱり荒削り感はあるかなぁ。死の六連符辺りの設定がはっきりしてなかったりと作者自身の中での方向性が見えてこない感じ。それでも甘すぎない掛け合いと、互いを大切に思いあう二人がとっても気持ちいい。ハッピーエンドならDIVAの犠牲になった子供救ってもらいたかったと思うのは求めすぎかな2010/02/20