一迅社文庫<br> ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説

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一迅社文庫
ぷりるん。―特殊相対性幸福論序説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784758040921
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ラブラブ光線絶賛放射中な妹―うずみ(♀)。元・天才美少女、自由奔放な姉―綾(♀)。みんなのアイドル、気になるクラスメイト―桃川みう(♀)。脚がステキな憧れの先輩―小野塚那智(♀)。彼女たちに振り回される人―ユラキ(♂)。ユラキの悩みは今日もつきることなく、“ぷりるん”はまた現れる。新感覚系ラブストーリー誕生。

著者等紹介

十文字青[ジュウモンジアオ]
北海道大学文学部卒。第7回角川学園小説大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とら

42
題名とイラストで買った人は後悔すること必至です。ついでに言うとあらすじも詐欺。いや「十文字青流新感覚系ラブストーリー」という点だけは合っているかも。本当に重い。最終30頁くらいでやっと希望が見えてくる。何も知らない主人公が、世の中と言うものをだんだん理解していく話。何も知らないから、知らないからこそ、周りを疑わなくてはならない。現実を知れば知るほど真っ暗になる。変化する。ただ、ぷりるんだけは変わらない。理解し、もう一度現実と向き合った。勘違いだと気付いた。そして・・・。これは、普通の人間になる物語。2011/11/27

さばかん

14
よくみる典型的なラノベ主人公がいたとして、フィクションによるご都合主義を排除した場合、こんな現実が待っているんだと言わんばかりの内容でした。こんな痛い目に遭うかもしれないんだぞと示唆してくれた。いや、考えすぎかもしれないけれど。 でも最後はハッピーで閉じているので読後感は悪くないです。良しです。   この作品はつまり幼馴染み最強説を証明するために論じられた小説と言っても過言ではないのではなかろうか。幼馴染み最強説を支持する私としては、この点を強調してみたい。いや、何を言ってるんだか……。うん、面白かった。2012/10/14

空箱零士

13
★★★★ 他者、他者、他者たしゃタシャ! つまりは反吐が出る程にそういう物語だ。そりゃ誰だって他人のことなんて分かるわけなくて、それが思春期のガキ同士ならなおさらだ。そういう連中が欲望やら独りよがりの思い込みやら未熟さやらですれ違い、一方通行ディスコミュニケーションでお互いを傷つけあう。というよりそういう回路で他者と繋がろうとしてどうにもならず傷ついていく。中にはその不毛さを承知で欲望に居直る奴もいる。いるよね、なまじ賢い奴に。欲望のまま生きることこそが賢さだと嘯く奴。思考停止って言葉知らないんだろうね。2015/07/29

星野流人

12
最初はあまりおもしろくないというか、主体性の無い主人公にやたら自分勝手な登場人物ばかりが出てきて楽しめずにいたのだが……後半は一気に引き込まれた。平穏な日常を送っていた主人公の、どこからか周囲との歯車が噛み合わなくなってしまったことによる絶望への転落と、そこからの再生がうまく描かれている。最後は、あまり出番のなかった“ぷりるん”にやっとスポットライトが当てられて、良い形でまとまった。非常に完成度の高い作品。おもしろい。 ベストイラストは、269頁のぷりるん。 9/10点2011/04/14

訃報

11
傑作、なのかはわからんが、個人的に偏愛する一冊になりそう。要するに大当たりだった。淡々としていながら要所要所でツボをついてくる文体が、吐き気のするような高密度のエグみと妙にマッチしていて、読み手を引っ張る力がすさまじい。暗いけど主人公の精神のすり減らされていく様にはあまりにも鬼気迫るものがあり、簡単に欝小説と呼びたくない。可賀池のキャラ造形は秀逸の一言。単に腹黒いんじゃなく、裏表あるのが人格の根幹と関わっているような。エグいくせに読後無性に人恋しくなったりする不思議。心を治す特効薬は、精神医療よりまずは同2012/10/05

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