内容説明
はじまりはコンビニの店長だった先輩の暴力団事務所襲撃事件。チームメイトとの同窓会のような葬儀はつかの間、親友が謎の失踪を遂げる。五十六歳でシングルマザーとなった母親と伝説の女子高生吉原嬢。深夜の公園を徘徊する謎の美少女と関東最大の大物ヤクザの登場―。変わらない想いと変わってしまった現実。金かオンナか友情か。沢木有介、三十三歳人生迷走。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふぇるけん
7
高校時代のラグビー部の先輩が起こした事件を皮切りに、登場人物の過去がいろいろと明らかになってきて最後は。。。というミステリー。前半はなかなか話が進まなくてページも進まなかったが、後半の展開は良かった。登場人物のキャラ(特に男性)に今一つ入り込めなかったのが惜しい。2014/01/30
Te Quitor
7
「夏らしい本を読もう」と手に取る。友情を描いた、夏の思い出に浸れる物語。大きな入道雲を背景にして、映画を観ているかのようでした。前半の展開に少々、回りくどさを感じてしまいましたが、結構楽しんで読めたので良かったです。疾走感のある作品でした。(それにしても…、表紙イイなぁ。)2012/07/29
zazo嶋
6
な、長い...。単純なページ数な長さもあるけど後半まで回りくどさと主人公、沢木の心情吐露がグダグダと結構続く...。事件が一向に進展しないところにやや苛つきを...覚えてしまう。 とは言えある意味友人を救うが為に行動する一般の人間の取る行動としてみたら、このダラダラした感じや進展しないイライラはある意味リアルなのかも。沢木の煮え切らない心情もこの年代の男としては異様に共感も出来るし、そういった意味では30代も後半を迎えるのにここまで何も成し得なかった男達の、青臭かった日々との本当の決別の話なのかもしれない2010/06/08
だくだく
3
ラグビー好きなので、タイトルに惹かれて読んでみました。確かにラグビーは重要なモチーフのひとつだけれど、あらあらあらと凄い話になってきて。ページ数が多いことに加え、主人公が周りから疎ましがられる卑屈なヤツで共感しづらく、読むのに少々疲れました。2013/06/18
椿子
3
主人公がウザウザ気障ったらしいのとか、女性の容姿描写に鳥肌が立ったとか、色々ありますが、そのほかはやはり面白かった。うっかり感動してしまった。学生時代の友達ってやっぱりいいもんだよなあとか、もう戻らないあの頃とか、青春とか甘酸っぱい。しかし山下さんは、どうも主人公がくらーい記者でその周りに出てくる女の子が超美形ばかり、というストーリーが多いような。面白いからいいけど。2010/10/04