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内容説明
ヴィクトリア王朝時代の面影薫る英国領・インド。14歳だったわたしは、祖国イギリスを離れ、“国王の王冠にはめられた最大の宝石”と謳われた東洋の地で、一人の少女と出会う。オニキスの瞳に神秘的な雰囲気をあわせもつ彼女の名前はカーリー。彼女は、遠い異国の地で出会った、わたしの運命そのものだった―!激動の時代に、イギリスとインドのはざまで揺れる運命の恋を描いた、高殿円のヴィクトリアン・ラブ・ストーリー、遂に開幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
8
まったく予想できない方向へ転がるお話なので、びっくりさせられました。ふわふわっとしたかわいいイラストなのに、史実とクロスしたりとなかなかハードな内容です。さてさて、シャーロットの障害だらけの恋の行方はいかに?2013/06/25
竹花 樒 - Shikimi Takehana
4
ヴィクトリア朝時代の面影を残した「100年前の大英帝国」こと英国領・インドを舞台にした一人の少女の恋焦がれる青春の物語。オニキスの瞳を持つルームメイトに恋焦がれ、惹かれていく様がとっても女の子の物語してて身悶えてしまうのだけど、同時に第二次世界大戦を前に政情不安定な藩王国の動向に揺さぶられる形で必死に政治を頭に詰め込んでいくシャーロットが印象的だった。己の無知を思い知り、それをばねに向学心をみせる少女の理想と現実の間で揺れ動く激動のヴィクトリアン・ラブ・ストーリー。ど真ん中ストライクの作品でした。2009/12/03
柏葉
3
これは良いもの。 英国領インドにある淑女のための寄宿舎学校に入った女の子・シャーロットが主人公。優しくない義母と義弟、リーダー格の少女のいじめ、真夜中のおしゃべり、大切な友達と、女子寮のオーソドックスは取り上げてある。その上で、インド(?)の皇子様という素敵な初恋も用意してある。筆者が描きたかったであろう要素が調理されてならんでいて、楽しい。 女の子達のきゃいきゃいだけでなく、激動の歴史を背景とした冒険もあり。良書。 2012/09/30
chat noir
3
主人公の回想、思い出として語られる話。きらびやかな女の子たちの寄宿舎生活が語られるのかと思えば、規模は世界を巻き込む戦争へと発展。カーリーとシャーロットの愛らしさは、胸をきゅっとさせてくれる。2010/01/27
アキ
3
胸がきゅうっとしました。特にラストの文章が素敵で、思わずそこだけ二度ほど読み返しました。でも、何度読み返しても、やっぱりきゅうっとするんです。この本に出会えて幸いでした。2010/01/23