内容説明
十五年前、「災厄」が起きた。六十億いた人間のうち、生き残れたのは二、三億人といわれている。陸の生物の多くが死に、地上で作物がほとんどとれなくなった時代、人々は水辺に集落を作って生き延びていた。この時代、猫が生きるのも大変だった。生きるため、ウミツ島に住む野良猫たちは、魚を追って海に入るようになった。そんな時代でも変わらない、猫と人間のつかず離れずの微妙な関係をコミカルに描く、ハートフルファンタジー。
著者等紹介
一条理希［イチジョウリキ］
１９９４年、『パラノイア７』で第３回集英社ファンタジーロマン大賞佳作入選。同年同作でデビュー
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感想・レビュー
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いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00％完了】
8
**ネタバレ･ライトノベル**未曽有の天変地異によって､総人口が２～３三億人まで激減した世界｡ウミツ島に住む野良猫たちは､魚を追って海に入るようになった｡どんな時代でも変わらない猫と人間のつかず離れずの微妙な関係をコミカルに描くハートフルファンタジー――にゃんこ､とモフりたい為にタイトル買いしました(笑)猫と人間の意思疎通が難しいながらも､その人付き合いならぬ､ネコ付き合いの面白さを人の視点､そして猫の視点をたくみに織りまぜながら全面に散りばめられた良作｡ネコパラダイスにご関心のある方にお勧めです！2012/06/23
ちる
7
陸の生物の多くが死に、作物もほとんどとれなくなった世界。人も猫も生きるのが精一杯。そのために野良猫たちは海に潜って魚を捕る。猫と人とのつかず離れずファンタジー。猫の考えてることなぞ、人には理解できません。人が勝手に解釈してるだけなのだ。生きること、死んで次の命の糧となること。ただ目の前にあることしか見えてないけど、一生懸命。それでいいよね。猫にとっては人間に飼われているというより、ここは私の縄張りだけど仕方ないから居候してもいいわよ、の認識なのか。なるほど納得。優しい物語で油断してたら泣いてしまった。2013/08/29
うしこ＠灯れ松明の火（文庫フリークさんに賛同）
5
猫がわんさか。この小説では猫がペンギンみたいに海に飛び込んで、魚を捕ります。現実にはこういう光景がありえないのが残念。人と猫のビミョーに食い違った会話も楽しい。★★★★2009/05/24
永山祐介
3
猫たち、ちょっと人間くさすぎる気もするんですけど、全然かみ合わない（互いに言ってることがわからないから）人間との会話とか（お互い勝手に解釈してる）、一つのことしか考えられないから大事なことでもすぐ忘れちゃうとことか、非常にらしくて良かったです。そのくせなんだかんだ人間とよろしくやってるあたりも良いなあ。2004/01/30
いんちょ
0
２００４－０６２７－１４８.2015/04/04
