英語力幻想―子どもが変わる英語の教え方

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784757407787
  • NDC分類 830.7
  • Cコード C0037

出版社内容情報

本当の英語力とともに、「心」も育てる教え方があります

―――「豊かな心」と「人と関わる力」を育てるために
今、「言葉の教育」だからこそできることがあります―――

本書では……
●子どもの英語学習に関する数々の「幻想」をわかりやすくお伝えします
「週1回の英語のレッスンではバイリンガルになれない」「子どものうちから始めてもみんながペラペラになれるわけではない」「シャワーのように英語を浴びるだけでは話せるようにならない」……本書では、多くの一般の方が持っている、英語習得に関する数々の「幻想」を、専門家の立場から初めて一つひとつ明らかにします。

●英語力をつけながら、心をも育てる指導と教材をお教えします
科学と言語習得理論に基づいた本当の英語力のつけ方、児童期にこそ伸ばすべき力とそのために必要な教え方をお教えします。また、よい教室・教材の見分け方、親の関わり方、そして、英語力とともに「心」をも育む指導のあり方、新しい英語教育の考え方までをご紹介します。

●大人の学習者にも「目からウロコ」の内容が満載です
豊富な研究と実践から、従来の学習方法の「間違い」、話せるようになるコツ、音読の意味など、大人の英語学習者に役立つ内容も収録しました。今こそ進めるべき英語教育の姿を、児童から大学までの英語教育という流れから、また50年後の子ども達が生きる地球という視座から見つめる本書からは、英語の学習、英語教育の新しい役割と可能性も見えてきます。


著者:金森 強(かなもり・つよし)
愛媛大学教授、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会外国語専門部会委員

著者:金森強

発売日:2004年6月19日
本のみ(182×128×15mm、286ページ)

[目次]

はしがき
第一章 「英語は小さいうちから」という幻想
「幻想」に縛られた世界
早く始めるだけで英語が上達するとは限らない
大人になってからでも英語はマスターできる
バイリンガルを目指すなら「徹底して使い続ける」こと
週一回の授業だけではバイリンガルにはなれない
「不自然な言語環境」では習得は難しい
子どものために、お金よりも時間を使いたい
胎教の本当の意味を考えると
バイリンガルに育つこと自体には問題はない
ネイティブの発音崇拝からの脱却
コミュニケーションを取る相手は英語の母語話者だけではない
「世界語としての英語(World Englishes)」の意味
二十一世紀の英語観
第一章まとめ

第ニ章 子ども時代に英語を学ぶ意義とは 
「子どもの英語」への期待の舞台裏 
「子どもは耳がよい」の意味 
間違いを恐れず、外国の人・文化に接する子どもたち
英語で「本当の気持ち」を表現
英語学習と国際理解教育との接点
地球市民としての資質育成につながる英語教育 
海外の外国語教育で重視される「開かれた態度の育成」
多言語教育がグローバル教育に果たす役割
第二章まとめ 

第三章  こんなにある 指導法と教材の「誤解」
シャワーのように英語を聞かせても…… 
「まねできる」だけから「言葉の創造」へ
「聴く力」をつけるために必要なこと  
理解できる大量のインプット・アウトプットが鉄則
「児童だから徹底して発音矯正を」への疑問
先生の口を見ても発音はまねできない
LとRが聞き分けられても 
舌をかんでもthの発音はできない
発音を乗り越える力を育てる 
通じなければ言い直せばいいだけ 
オール・イングリッシュの落とし穴 
一つのメソッドやアプローチに縛られてはいけない
第三章まとめ 

第四章 子どもが変わる指導のコツ
自分で考えて発話する回路をつくる
聞く必要のある発話を与える
歌・チャンツを自己表現につなげるコツ
子どもだって、意味がわかる歌を歌いたい 
「マザーグース」なら全部OK? 
絵本の読み聞かせをより意味あるものに 
音読もやり方次第
カタカナ英語も使いよう 
「文字を見ればわかる」英語力? 
繰り返しスパイラル方式で学ぶ 
体験と結びつけることで言葉に広がりを 
心理的なバリアを取って、英語で「心を耕そう」
「大きな声」より「心の元気」
発達段階、条件に合った指導を心がける
教材と指導に人権意識を 
当たり前のこととして描かれるべきこと
第四章まとめ 

第五章 小学校の英語教育――今、明確にすべきこと
イマージョン教育の成果は本当か 
「人間教育」へと広がる英語活動
ALT、民間講師を生かすための条件
クラスルーム・イングリッシュの効用
よい教材の見極め方
オリジナル教材作りのすすめ 
国際理解教育を英語で行うことの難しさ 
英語・国際交流・調べ学習の「三位一体」を
習った英語を生かす場を、さらなる学習の動機づけに
児童英語教育の方向性を示す指導法ETM
英語活動をどう評価するか
スキル定着に評価の主眼を置きすぎない
指導者に求められる資質
全員が修士号を持つ、新しい外国語教員養成システム
小学校から高校までの「ナショナル・カリキュラム」を 
【コラム】人と関わる態度を育む英語活動の例
第五章まとめ

第六章 親はどう関わるか――選ぶならこんな教室
児童英語教師のイメージ
民間の教室は、日本人の英語力向上に貢献してきたか
英会話教室の不思議な「国際感覚」
英語の可能性を信じて 
本当に力のある指導者とは
親はよきインストラクター兼サポーターであれ
よい教室かどうかはこうして見抜く
教室に通い始めたら、家で復習を
「子どもが好き」なだけでは務まらない仕事
児童英語教師の醍醐味とは
強い教師は変わることを恐れない
偉大な教師の条件
第六章まとめ

第七章 これからの英語教育と大学教育改革
「平等な学び」とは何か 
コミュニケーション欠乏の時代  
小学校から大学までを見渡した英語教育 
やる気を引き出すのも大学教員の仕事 
勉強の方法を変えれば、英語が使えるようになる
選ぶなら丁寧な言葉
学習者の立場に立った指導を
実学としての英語教育まで練り上げる
学生の能力を伸ばす英語教育プログラムの実践
これからの大学英語教育の姿
サービスラーニングの必要性   
高校の英語教育はどう変わっていくか
中学の英語教育はどう変わっていくか
小学校英語のゆくえ――教科になったとしても  
英語教育改革を「日本人の手」で
第七章まとめ 

最後に―――「世界に一つだけの花」と新しい教育観 

あとがき 


内容説明

本書では子どもの英語に関する「幻想」を出発点に、英語教育の現状と課題、よりよい教育のあり方、親としての関わり方について、普段から著者自身が研究者、教師、一保護者として考えてきたこと、気づいたことをできるだけわかりやすく伝える。

目次

第1章 「英語は小さいうちから」という幻想
第2章 子ども時代に英語を学ぶ意義とは
第3章 こんなにある指導法と教材の「誤解」
第4章 子どもが変わる指導のコツ
第5章 小学校の英語教育―今、明確にすべきこと
第6章 親はどう関わるか―選ぶならこんな教室
第7章 これからの英語教育と大学教育改革

著者等紹介

金森強[カナモリツヨシ]
1960年長崎生まれ。愛媛大学教授、日本児童英語教育学会(JASTEC)理事、小学校英語教育学会(JES)理事、日本英語音声学会理事ほか。専門は英語教育、音声学、早期英語教育、グローバル教育。10年以上にわたり小学生の英語および国際理解教育の指導にあたる。現在、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会外国語専門部会委員、文部科学省より今年度発行予定の『小学校英語活動ガイドブック』(仮称)作成協力者を務めるとともに、小学校から高校までのデモ授業および教員研修に全国を飛び回る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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