電子音楽in JAPAN

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  • サイズ A5判/ページ数 587p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784757208711
  • NDC分類 763.9
  • Cコード C0073

内容説明

1955年、NHK電子音楽スタジオで生まれた日本の電子音楽。この未知の音楽は、先達の驚くべきフロンティア・スピリットに支えられて発展し、やがてポピュラー音楽にも浸透、YMOというモンスターによって一時代を築きあげる―。81年のテクノポップの終焉で幕を閉じる「電子音楽イン・ジャパン」を大幅に加筆・修正し、電子音楽誕生以前の歴史に記されなかった事実から、エレクトロニクスがもはや魔法ではなくなった90年代にまで言及した本書は、まさに半世紀に渡る歴史の目撃者たちの証言集である。

目次

イントロダクション1970 大阪万博と国産モーグ・レコード第1号「思い出は朝陽のように」の誕生
現代音楽史におけるドイツの電子音楽、フランスのミュージック・コンクレートの発生
日本の電子音楽とミュージック・コンクレートの起源―黛敏郎と武満徹
国産電子音楽第1号「7のヴァリエーション」―諸井誠
1955年、NHK電子音楽スタジオの誕生
唯一のNHK型電子音楽スタジオ、大阪芸術大学の歩み―塩谷宏の残したもの
音響デザインとアヴァンギャルド芸術―「鉄腕アトム」と大野松雄
新大陸アメリカにおける電子音楽の発生
ポピュラー電子音楽と電子楽器の変遷―20世紀初頭のシンセサイザーのルーツを辿る
シンセサイザーの誕生―モーグ、ブックラ、アープの登場背景
映画音楽、アニメーション音楽で聞いた「電子音」の正体?―宇野誠一郎と『21世紀の子供のうた』
「羽田税関モーグ」輸入事件」の真相―国産シンセ作品第1号『月の光』ができるまで―冨田勲
「スイッチト・オン・バッハ」はいかにして日本に紹介されたか?“脱音楽史”としてのシンセサイザー音楽史
シンセサイザー輸入第1号「ブックラ」東京芸術大学音響研究室
モーグ、アーブの上陸と日本の黎明期の輸入楽器業界「シンセサイザーを最初に輸入したのは誰?」〔ほか〕

著者等紹介

田中雄二[タナカユウジ]
1965年、島根県生まれ。雑誌編集者。『TECHII』(音楽之友社)。『宝島』(JICC出版局/現・宝島社)を経て、現在は出版社に勤務。これまでの主な仕事に、『吹替洋画大事典』(三一書房)、『銀星倶楽部/テクノポップ』(ペヨトル工房)などの共著がある。また、『カルトQ』(フジテレビ)の「YMOカルト」の構成、東芝EMI時代のYMO再発全タイトルのライナーノーツ監修なども務めた。主な音楽仕事としては、ベルギーのテクノポップ・グループ、テレックスのリミックス・アルバム『イズ・リリース・ア・ユーモア?』(アルファ)などのプロデュースがある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wakabon

2
エレクトロ・ミュージック黎明期からの歴史を辿った、革新的な書物。この分野に関心がある人は読んでおくべき。個人的には諸井誠へのインタヴューが面白く、感銘を受けた。2014/05/25

ゴミ

1
15の時から読んでるが未だに飽きない。そして音源を聞いてはじめて納得する部分もあったり。この先まだ五年は読めそうな気がする。2012/03/27

tegege

1
YMOを中軸に、丁寧な筆致で黎明期からの電子音楽世界を紹介した大著。これでもまだ、深堀してほしくなる個所が多数ある。すなわち、本書は良質な入門書と言える。読むのはいっぱい時間いるけれど。2011/06/04

小林ミノリ

0
黄色と黒ジャケでおなじみの旧版の増補改訂版、万博のレア音源付属。 電子音楽にまつわる貴重なクロニクル。

いちはじめ

0
日本の電子音楽の歴史、電子音楽に携わった人々について詳細に記した傑作。ただ、誤植が多めなのが残念。2006/07/20

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