内容説明
生命の関係論に立つ。大規模な自然環境の破壊、資源の枯渇、食糧の危機、経済と金融のバブル化、家庭と教育の崩壊、人工現実化する世界のなかでの孤独―近代文明の負の表出を克服するには、20世紀をつくってきた知の拘束から、まず自由にならねばならない。
目次
第1章 生命の論理をさぐる(生命をどう記述していくか;自己組織とコヒーレンス;生命関係学の課題)
第2章 生命システムの複雑性―生命的共創へのアプローチ(関係子、複雑な場所と場、情報創出の基本構造;意味世界の論理とは何か;生命関係学が設定する諸問題)
第3章 生命の自己創出過程を解く(意味的自律システムとしての生命;意味創出プロセスを構成する;解釈過程のダイナミクスと意味の創出)
第4章 場所的関係の提唱(生命関係学の構築法を求めて;大脳―そのホロニック・コンピュータとしてのはたらき;関係的創出の科学技術における場所的論理)
補章 読者への手紙―生命の記述をする原理について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
静
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素情報ってなんの定義もなく出てきたけど、なんなんだろう。色弱の人とそうでない人の視覚の素情報は同じなのかな。冗長な部分削ったっていうけど、ホロンはケストラーと違う意味で使っているので関係子と呼んだり役者(アクター)と呼んだりする話は3回くらい読んだ。途中から読んでも違和感ないと思うから、面白くなりだしたP266あたりから読めばいいと思う。西田幾多郎関係の話が読みたければ補章から読めばいいと思う。2012/08/16
qwel21
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非常に深い一冊。西田哲学とは違うところからの創作的・設計的場所論。2008/10/26