内容説明
一九二〇~三〇年代。第一次大戦が終わり、近代社会が著しい発展をみせるとともに、世界では様々な都市文化・大衆文化が花開いた。現代社会の基盤が形成された「戦間期」。華やかな文化と大きな変容を遂げた都市の姿を描き出すために、旅人たちは時空を越え、文化の光と陰が交錯する七つの都市へむかう。東京をスタートして、ハノイ、プラハ、ローマ、ロンドン、ブエノスアイレス、そしてニューヨークへ。旅人たちが出会った、失われゆく都市の「記憶」とは…。
目次
四割のモダン、六割のぬかるみ―東京
西欧化と民族文化の創出―ハノイ
亡命者の交差点―プラハ
ファシズムの野望、建設という名の破壊―ローマ
ミステリー小説と大衆文化―ロンドン
ガルデルとボルヘスの町―ブエノスアイレス
ハーレム文化とプリミティヴィズム/エグゾティシズム―ニューヨーク
著者等紹介
荒このみ[アラコノミ]
東京外国語大学教授。1946年生。お茶の水女子大学卒。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。92年より現職。アメリカ社会を構成する多文化主義に強い関心を寄せ、アメリカ・インディアン、ユダヤ系アメリカ作家、アメリカ黒人女性作家などを研究する
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