キーボード配列QWERTYの謎

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 211p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784757141766
  • NDC分類 548.21
  • Cコード C0054

内容説明

タイプライターの父、クリストファー・レイサム・ショールズによる発明から、私たちが毎日触れるコンピュータのキーボードに至るまで、図版124点余、開発時のエピソード満載で、キー配列140年の謎を解明する。

目次

第1章 ジ・アメリカン・タイプ・ライター
第2章 QWERTY配列の誕生
第3章 小文字が打てるタイプライター
第4章 女性参政権運動とタイプライター
第5章 タッチタイピングの登場
第6章 ザ・タイプライター・トラスト
第7章 遠隔タイプライターと文字コード
第8章 ドボラック配列とアンチQWERTY説
終章 なぜコンピュータのキーボードはQWERTY配列になったか

著者等紹介

安岡孝一[ヤスオカコウイチ]
1965年生まれ。京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター准教授。京都大学大学院工学研究科修了、京都大学博士(工学)

安岡素子[ヤスオカモトコ]
1971年生まれ。京都外国語大学非常勤講師。奈良教育大学大学院教育学研究科修了、奈良教育大学修士(教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

koke

7
『タイプライターの性能限界によってキーボードはあえて打ちにくい配列になっている』というのは都市伝説であり、それを否定する本です。ではどうしてこの配列になったかというと、特段明解な流れがあるわけではなくぼんやりとした動機や紆余曲折が丁寧に書かれていて特に面白くありません。“〇〇はなかった”と証明することは、いかに労力を要し耳目を集めない仕事なのだということがよくわかります。それでも義憤にかられて書いた著者のあとがきの方が面白いです。あと古いタイプライターのデザインがたくさん見れるのは面白いです。2023/10/18

よく読む

4
この本、すごいですね。キー配列にはさまざまなデマがありますが、著者の夫婦は、当時のアメリカの特許を調べあげ、人間関係は友人関係や、その時代の前後関係も調べつくし、流通している説の多くがデマであることを示しております。タイプライターの配列は、0とO、1とlを代用させたり、、母音を上段に持ってきたり、使用頻度の低い文字を遠くにやることで決まってきて、生産者側が市場の独占のために押し付けてきたものでした。印字棒がからまるというのはDVORAKによるデマでした。SHIFTがタイプライターの頃からあったとは驚き。2019/07/27

あらびっくり

3
「タイプライターのキーボードは元々ABC順にならんでいたが、タイピストのスピードが上がるにつれタイプライターの性能が追い付かなくなったので、なるべく打ちにくいような配列にされたのがQWERT配列」という都市伝説はのは全くのデタラメであるとし、タイプライター時代からのキーボード配列の変遷について、歴史的事実を追求した本なのだが、その変遷についてはよく調べられており資料的価値も高いのだろうが、肝心の「なぜQWERTY配列となったのか」についての言及が無い。結局、理由は分からず仕舞い。モヤモヤのみが残った。2021/08/15

としし

3
ここ数年で読んだ本の中でも、知的好奇心を満たすベスト3に入る本だった。 実は最初は退屈だった。「まあ、学者さんが書く本だし、こんなもんか」と思っていた。正確な記述を意識しているようで、話が遠回りで、まどろっこしい。でも読み進めるに従って、めちゃくちゃ面白くなってきた。 最初が退屈な人は7章から読むことをオススメする。それを見ないとこの本の価値はわからない。 個人的には、いわゆるASCII配列がむしろ亜流でJIS配列の方が正統派だったこと。30年来ASCII配列を愛してきたワタシとしてはショックはでかかった2016/11/10

taujun

3
よくぞここまで調べ上げた、と感心するばかり。筆記の自動化・省力化・高速化が女性の社会進出やさらには情報の流通にまで波及し、その中で「標準規格」が決まるまでの思惑入り乱れつつも案外行き当たりばったりな経緯。何か登場する人物の名前が異様に覚えにくくて、文章も読みやすいし、翻訳小説とかも読み慣れてるのになんでこんなに「名前だけ」頭に入らないんだろうと思って良く考えたら「クリストファー・レイサム・ショールズ」みたいに名前がフルネームで書いていある率が異様に高いのだ。初出の時はともかく、あとの文中ではもうちょっと略2009/04/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/452513
  • ご注意事項