チューリング―情報時代のパイオニア

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  • サイズ B6判/ページ数 419p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784757103443
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0004

出版社内容情報

天才数学者の決定版伝記!

現代のコンピュータの基本モデルを着想し、不完全性定理のもう一人の立役者であり、連合軍の勝利をもたらした暗号解読者であり、人工生命研究の先駆者でもあった天才数学者アラン・チューリング。ゲイとしての私生活、その死の謎などの逸話も含め、チューリング研究の第一人者が描き出す決定版伝記。

1 クリックしてタップ、タッチしてオープン
2 ユニバーサル・チューリングマシン
3 アメリカ、数学、ヒトラー
4 トン・ツーとエニグマが呼んでいる
5 チューリングとUボートの戦い
6 1942年――アメリカへの帰還とヒトラーの新しい暗号
7 コロッサス、デリラ、勝利
8 1カ月の仕事を1分でこなすACE
9 マンチェスターの「電子頭脳」
10 イミテーションゲーム――人工知能、人工生命
11 冷えたポリッジ
12 終焉

【著者紹介】
1950年生まれ。カンタベリー大学(ニュージーランド)哲学教授。同大学チューリング・アーカイブ所長。チューリング研究の世界的第一人者。

内容説明

現代のコンピュータの基本モデルとなった「チューリング・マシン」を考案したイギリスの数学者アラン・チューリング(1912‐1954)。本書は、2012年に生誕100年を迎え、その生涯や業績への再評価が世界的に高まっている中、チューリング研究の第一人者であるコープランド教授が一般向けに書き下ろした話題の書である。チューリングの生涯は、対ナチ戦争を勝利に導いた暗号解読、ゲイとしての私生活、自殺説・他殺説・事故説が入り乱れるその死まで、多くの逸話にあふれ、小説や映画の素材にもなっている。チューリング理論の平易な解説を交えながら、ミステリーのように歴史の謎を解いていく、チューリング伝の決定版。

目次

クリック、タップか、タッチしてオープン
万能チューリング・マシン
アメリカ、数学、ヒトラー
トン・ツーとエニグマが呼んでいる
チューリングとUボートの戦い
一九四二年―アメリカへの帰還とヒトラーの新しい暗号
コロッサス、デリラ、勝利
一カ月の仕事を一分でこなすACE
マンチェスターの「電子頭脳」
イミテーション・ゲーム―人工知能、人工生命
冷えた朝がゆ
/終焉////

著者等紹介

コープランド,B.ジャック[コープランド,B.ジャック] [Copeland,B.Jack]
1950年生まれ。オックスフォード大学で論理学を修める。現在、ニュージーランドのカンタベリー大学哲学教授。チューリング研究の世界的第一人者で、「コンピュータの歴史のためのチューリング・アーカイブ」を運営

服部桂[ハットリカツラ]
1951年生まれ。朝日新聞社ジャーナリスト学校シニア研究員。1987‐89年、MITメディアラボ客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mae.dat

121
晩年の扱いが酷すぎる(´•ω•̥`)。勝手だけど、エニグマ解読に関わらなければ別の道もあったのかもと。 個人的にはノイマン博士とチューリング博士が同時代に生きて、チューリング博士の方が年下って驚いた。 なんとなくチューリング博士の方が先時代の方だと思ってた。チューリングマシーン→ノイマン型コンピュータの順だと思い込んで居たからだと思う。 50ポンド札の肖像。なんかおめでとうございます! あと、お待たせしました。ディープラーニングによって、チューリングテストパスしました(しそうです)。次の出題お願いします!

Roko

33
チューリングは第二次世界大戦中にドイツ軍の暗号エニグマの解読に成功し、それによって第二次世界大戦の終結が早まったと言われています。この本に書かれていた「チューリングが暗号を解読していなかったら、ベルリンに原子爆弾が投下されただろう」という言葉に驚きました。もしそんなことになっていたら、世界は大きく変わっていたでしょう。もしかしたら、その段階で日本は降参して、原子爆弾を落とされることはなかったのかもしれません。2022/01/11

かんやん

25
駆け足で辿るコンピュータの歴史。そう、それはイギリスで生まれたのだが、軍事機密として公開されなかったのだ。チューリングは論文「計算可能な数について」で、マシン(スキャナが紙テープを読み取る)による計算を構想し、マシンに計算不可能な問題があることを証明し、ゲーデルの不完全性定理を更に押し進めた(πは計算可能)。このチューリングマシンがコンピュータの礎とされる。戦時中、暗号解読のために組み立てたボンブこそが最初の電子計算機である。また、彼は最初にプログラムを書いた人でもある。マシンの発する電子音でメロディ→2018/12/25

Bartleby

13
エニグマなどの暗号機の仕組みも詳しく書いてあってチューリングたちがいかにそれを解読したか、そのプロセスまでわかる。解読に際して、人間的なミスが恰好のヒントになった。暗号から浮かび上がるヒトラーの非情さにゾッとさせられた。一方で、ナチスの船を移乗攻撃し、暗号機やそれにまつわる書類を強奪するといったことも行われたようだ。アメリカにて、日本軍の暗号の解読にもチューリングは貢献した可能性が高いという。日本軍の動向はすべて把握されていた。改めて、勝てたわけがない。2023/08/27

若布酒まちゃひこ/びんた

12
暗号解読が詳しい。エニグマの解読しかほとんど話されないけど、実はエニグマ改良版「タニー」の解読もしていた、というのはこの本でしか読んだことがない。2015/03/22

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