内容説明
ときは幕末。一台の最新機器が、黒船で来航したペリーによって持ち込まれる。横浜では、その機器を使った大々的なデモンストレーションが行われ、サムライたちは驚愕した。「これは、バテレンの妖術じゃ」と。現在のIT革命の起源ともいえる「謎」の術―電信機―の正体とは?それをめぐって揺れ動く幕末模様を描いた、知的好奇心を燻る一冊。
目次
プロローグ サムライ、バテレンの妖術に驚愕す
第1章 佐久間象山、横浜でペリーと相見える(通信開化、その始まりの始まり;佐久間象山は電信機を開発したか)
第2章 長崎の町医者、本邦初の電信手になる(蘭学者の電信機研究;本邦初の電信オペレーター)
第3章 メリケン人、横浜に電信柱を立てる(電信デモの舞台裏を検証する;本邦初の電信柱 ほか)
第4章 バテレンの妖術、その謎を解明す(電気と大地の奇妙な関係;電気供給源の謎 ほか)
第5章 ペリーの電信機、竹橋御蔵で朽ちる(お蔵入りになったペリーの電信機;ペリーの電信機の影響)
エピローグ 平成の通信、電気を光になす
著者等紹介
中野明[ナカノアキラ]
1962年、滋賀県生まれ
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