内容説明
本書ではANSI Cの規格書まで、New Hacker’s Dictionaryのノリで読んでいる。言語の規格書をおもちゃにしながら、Cの特徴を浮き彫りにしているのだ。ノリは軽くても、規格そのものの解説はしっかり行っているので、まじめにCを勉強している読者も失望することはない。規格書を経典のごとく扱うような一般の入門書と違って、規格のさまざまな背景や、その欠点、改良への提言まで含まれている本書は、プログラマとしての視野を広げる上でまたとない一冊となってくれるはずだ。
目次
1 ちょっと歴Cを振り返る
2 バグじゃない、仕様です
3 Cの宣言を解読する
4 なんてこったい!配列とポインタは別物だったのか!
5 リンクについて考える
6 活動の詩―実行時間のデータ構造
7 メモリに感謝
8 プログラマがクリスマスとハロウィーンを区別できないわけ
9 配列についてもう少し
10 ポインタについてもう少し
11 C言語を知ってりゃ、C++も簡単!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Q
1
C言語と実行バイナリとUnix環境に対して陥りがちな罠を散文的に紹介する本。宣言と定義でポインタと配列を混ぜて使ってしまうと不具合を引き起こすメカニズムが詳細に解説されていた。それ以外の項目は実開発で体験していたのであまり目新しさはなかった。筆者が勤務していたサン・マイクロシステムズ社内での逸話が興味深い。自由な風土の会社だったのだなと感じた。しかし、、、なぜサンは輝きを維持できなかったのか。悲しい。2021/04/19
komlow
1
定期的に再読しているがそのたびに得るものが多く内容が濃い。その割には文体が軽いのですごく読みやすい。絶版になってしまったのが悔やまれる2018/07/01
Hiraku
0
知らないことが結構あって面白かった。次はバイナリの方面だろうか。。2015/09/14
toiwata
0
難解だった。修行が足りない。2015/02/15
諏訪真
0
K&R読了後の、落ち穂拾い的に重要な本。「ポインタ完全制覇」で触れられている、ポインタと配列の関係、その他仕様に関わるレベルの話にも触れているけど、キチンと実用的なレベルでの解説になっているので必読。