出版社内容情報
「ゆきむし」が飛び、もうすぐ寒い冬がやってきます。雪が降り出し、真っ白になっていく様子、冬の間の森の動物たちの様子、やがて春になっていく様子・・・ゆったりと時の流れる、北国の世界をお楽しみください。
著者等紹介
石井睦美[イシイムツミ]
1957年神奈川県生まれ。フェリス女学院大学卒業。『五月のはじめ、日曜日の朝』(岩崎書店)で毎日新聞小さな童話大賞、新美南吉児童文学賞、『皿と紙ひこうき』(講談社)で日本児童文学者協会賞、『わたしちゃん』(小峰書店)でひろすけ童話賞、翻訳絵本『ジャックのあたらしいヨット』(BL出版)で産経児童出版文化賞大賞を受賞
あべ弘士[アベヒロシ]
1948年北海道旭川市生まれ。1972年~1995年旭山動物園での飼育係を経て、絵本作家として活躍。自然や生き物への深い愛情あふれる作品を数多く発表する。『あらしのよるに』(木村裕一・文/講談社)で講談社出版文化賞絵本賞、産経児童出版文化賞JR賞、『ゴリラにっき』(小学館)で小学館児童出版文化賞、「ハリネズミのプルプル」シリーズ(文溪堂)で赤い鳥さし絵賞、『新世界へ』(偕成社)でJBBY賞、『宮澤賢治「旭川。」より』(BL出版)で産経児童出版文化賞美術賞など受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
173
石井 睦美、4作目です。今は冬本番ですが、春の訪れを予感させる絵本、多様な動物が登場し、楽しく美しい作品でした。但し、最近気候変動で春が短いのが大変心配です。 https://www.alicekan.com/books/8455/2023/12/06
れっつ
37
タイトルからして希望を感じるこの絵本、冒頭から"ゆきむし"が出てくるので、雪深い地域のことだろう。とりわけ子どもたちや動物たちの様子から、冬の情景が豊かに描かれていて、寒いのにあったかい、穏やかでほのぼのとした気持ちになった。厳しい寒さと共存するということは、雪解けの春の兆しが本当に嬉しいことが伝わってくる。冬には冬の過ごし方があり、大変さの中でも、嬉しさや楽しみを目いっぱい表現している子どもたちの元気と、動物たちそれぞれの生態が、あべ弘士さんの絵から溢れんばかり!冬に読む絵本としておすすめの1冊2024/02/25
ちえ
35
雪虫が飛んで雪の季節の始まりから春の始まり雪どけまで。雪かきは大変だけど、やっぱり初雪は今でもウキウキする。北海道の自然にどっぷりつかっているあべ弘士氏の絵が良い。縁取り線が赤や茶だと温かみを感じるなー。2024/03/30
anne@灯れ松明の火
23
読友さんご紹介で、予約。ゆきむし、雪、寒い冬。でも、やがて春になっていく。あべさんの動物、自然の描写は、リアリティがあって、すごいな。でも、人間はちょっと苦手。2024/02/01
ヒラP@ehon.gohon
20
冬の後には春が来るという当たり前のことが、これだけ冬の光景が積み重ねられると、とても愛おしくなることが実感できました。 冬の訪れから、春が近づいてくるまでに、森の動物たちは冬眠したり、雪の中で活動したり、様々な形で日々を過ごしているのです。 何もない冬だったら、ただ過ぎていくだけですね。 木の根元がとけだして円い輪ができること、それが広がっていくこと、素晴らしい春の発見です。2024/03/13