出版社内容情報
東日本大震災で、わが子3人を失った夫妻。生きる望みを失いかけたふたりを支えたのは、木工遊具「虹の架け橋」だった。人が悲しみに直面しながらも生きていく姿を描く、著者渾身のノンフィクション。
内容説明
東日本大震災で、わが子3人を失った、遠藤さん夫妻。生きる望みを失いかけたふたりを支えたのは、木工遊具「虹の架け橋」だった。木工遊具の製作を通して、人が悲しみに直面しながらも生きていく姿を描く、著者渾身のノンフィクション。
目次
第1章 地震が起こる前(石巻から東京へ;木工所で働きたい;ふるさと石巻へ;明るい家庭)
第2章 津波にのまれて(わが家にもどれない;街が消えた;子どもをさがしに)
第3章 地震のあと(避難所のリーダー;あかずの部屋;テイラー文庫;チームわたほい)
第4章 虹の架け橋(虹の架け橋第一号;虹の架け橋第二号・第三号)
著者等紹介
漆原智良[ウルシバラトモヨシ]
1934年東京・浅草生まれ。児童文学作家、教育評論家。ドラマ「近くて遠い島」が一等入選、NHK放送記念祭賞受賞。『ぼくと戦争の物語』(フレーベル館)で第1回児童ペン大賞受賞。第45回児童文化功労賞受賞。日本児童文芸家協会顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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百太
32
本署は、東日本大震災で3人の子供を亡くした夫婦のお話です。 NHKの“こころフォトスペシャル”の最後に鈴木京香さんが遠藤さんの手紙を読みました。 「8年たってお父さんは強くなっただろう・?!」と。胸がギュウとして泣けました。 2019/03/11
けんとまん1007
30
お二人の心情を察するのは、簡単なことではない。大事なお子さん三人の命。それを抱えながらも、やはり生きていかないとならない。自分たちの行き方自体を考え、ここに書かれているような営みをされるのは、頭を下げるしかない。だからこそ、周囲も変わるのだろう。2019/11/29
ヒラP@ehon.gohon
22
津波の被害に遭われた多くの方々には、それぞれに悲しみを乗り越えてきた歴史があります。 自分の子どもを三人、津波によって失われた遠藤さんにとっての悪夢はいかばかりだったでしょうか。 でも、遠藤さんにとってのエネルギーは、あの日を忘れないことと、生きている命に対して伝えるということだと感じます。 遠藤さんが製作されたいくつもの「虹の懸け橋」に、遠藤さんの祈りを感じました。 自分の立場として、あの震災を体験したものとして、読み聞かせの中で、伝えることを続ける責任を感じつつ読み終えました。2020/03/05
百太
19
再読。又、泣いた・・。2020/03/11
頼ちゃん
15
お二人の気持ちを思うと、何年経とうが悲しみ、辛さは無くならないのが当たり前でなんと書いていいかわからないが、あの遊具、本棚は素晴らしい。テイラー先生の話も心をうたれた。2019/05/27