出版社内容情報
山の上で羊を育て、放牧する少年。両親のかわりに市場ではたらく少女。森の恵み、海の恵みで生きる人々。長倉さんが世界各地で出会った子供たちは、家族や仲間と助け合っている誇り、明るさ、生きる力に溢れていた。
内容説明
人は何のために、はたらくのだろう。真剣な眼差し、明るい笑顔。たくさんの人びとに出会い、見えてきたことは…。
著者等紹介
長倉洋海[ナガクラヒロミ]
1952年、北海道釧路市生まれ。写真家。1980年より、世界の紛争地や辺境の地を撮影する。土門拳賞、講談社出版文化賞、日本写真協会年度賞などを受賞。2004年に出演した「ようこそ先輩―世界に広がれ、笑顔の力」で、カナダ・バンフの国際テレビ祭・青少年部門最優秀賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみきーにゃ
81
《図書館》ちょうど今自分の仕事に悩んでいたのでベストタイミングでこの本に出会えた。家族のために、人の役に立つからと、はたらくことを当たり前のことと捉えている子どもたち。大変な思いをたくさん乗り越えてきたからの笑顔なんだろうな〜はたらくとは何だろうか?2019/07/09
けんとまん1007
50
はたらく子どもたち。自分のため、家族のため、生きている実感。その裏には、厳しい現実もあるが、それを乗り越えてはたらく姿には、こころの奥まで伝わってくるものがある。人は、誰かのために生きていることが、明日へエネルギーにもなる。2020/07/19
ネギっ子gen
45
山の上で羊を育て放牧する少年。両親の代わりに市場で働く少女。森や海の恵みの中で生きる子どもたちの、“生きる力”を見事に活写した写真集。最後に、<でも、ぼくの写した子どもたちはちがった。/家族がこまらないようにと、ふんばっていた。その表情は一見、明るくたくましく見えたが、つらいことがいっぱいあるはずだ。けれども、「やりとげたよ」という少し得意げな顔は、きらきらしていた。今日も、子どもたちは息をいっぱいに吸い込み、かけ出していく。はたらくために、生きるために。そして、明日に向かって一歩を踏み出すために>。⇒2021/07/09
たまきら
26
はたらく。自分の、ううん、家族の幸せのために。にっこりできる児童労働の写真集です。コーヒー農園の幼い男の子の悲しい顔にオタマさんが素早く反応。「おにいちゃんが励ましたら笑ったみたい」と伝えるとホッ。現在6個のお仕事がある彼女。7歳になったらどうするかな?この「はたらく」と、「搾取」の境界線を、彼女が少しでも感じてくれていればいいな、と思いました。自分的には文句なしに子供たちが可愛い。かわいすぎる。2018/02/15
ヒラP@ehon.gohon
21
子どもにとって働くということはどういう事なのだろう。 家族の手伝いをすること? 生活を支えるということ? 写真のなかに写し出された子どもたちのように、生き生きしているのならば、働くということは子どもたちにとって重要なことなのだろう。 今、将来働くために勉強している子どもたちが、働くことについて認識が薄らいでいるような気がします。2018/08/01