内容説明
「おみやげを買ってきてあげるよ」こどもが―それはまだ小さな男の子だったのですが、ぱっと目をかがやかせて言いました。ならの木と少年の、長い約束の物語。
著者等紹介
やえがしなおこ[ヤエガシナオコ]
同人誌「びわの実ノート」(松谷みよ子責任編集)童話教室に学ぶ。『雪の林』(ポプラ社)で第15回椋鳩十児童文学賞、第23回新美南吉児童文学賞受賞
平澤朋子[ヒラサワトモコ]
武蔵野美術大学卒業後フリーのイラストレーターとして活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆるり
19
「待つってことは悲しいなぁ」ならの木。「急いで急いで。おまつりは、すぐすんでしまうよ」「急いで急いで。おまつりはもう半分すぎた。」「もう時間がない。おまつりは終わってしまう」夢の中の四十雀。「やっと見つけた。おみやげの鈴」夢の中の年とった男の子。『大きな木』みたいに、木が与えるだけという話ではないが、別の意味でわびしい絵本だった。走馬灯のような男の子の一生。大人のための絵本かな。幸せであってほしい。 2021/02/08
gtn
18
別れることは寂しい。だが、待つことは、更に切ない。一縷の望みが叶わないことがあるから。2022/03/29
びわこっこ
13
柳田邦男著『人生の1冊の絵本』では、テーマ別で絵本が紹介されている📖。「木は見ている」というテーマで紹介されていた本。爽やかで優しい水彩画の平澤朋子さんの絵と、やえがしなおこさんの文が、読む人を郷愁へと導く 。🍃 広々とした田園地帯を流れる川辺に立つ一本の大きな「ならの木」🌳 毎日やって来た少年は、ツバメヤ汽車を眺めていた。ならの木と少年は、ひとつの約束をするが、少年は、この地を離れてしまう。やがて年月がすぎ老人となった彼は、約束を果たしに戻ってくる。ならの木がみた夢は「おみやげの鈴」✨2022/10/07
おはなし会 芽ぶっく
12
毎日ならの木と遊んでいた男の子。お祭りにいってお土産を買ってきてあげる、という男の子は帰ってこなかった。いつまでも待つならの木…。 『大人が読みたい絵本500』 https://bookmeter.com/books/10792865 で紹介されていた。【眠れないとき】2021/02/06
雨巫女。@新潮部
11
《図書館‐新刊》木と交わした約束を果たすまでの物語。同じときが、過ぎていくのに…。ときは静かに過ぎていく。2013/08/03