出版社内容情報
おなかをすかせた人たちを救ってきたフードバンク(食べ物銀行)。そんな世界でいちばんすばらしい銀行が、悪いやつらにねらわれているらしい。ネルソンたちは、子ども探偵となってひそかに調査をはじめるが…。
内容説明
おなかをすかせた人たちを救ってきた食べ物銀行。そんな世界でいちばんすばらしい銀行が悪いやつらにねらわれているらしい。ネルソンたちは、子ども探偵となって、ひそかに調査にのりだした!
著者等紹介
ラウフ,オンジャリ Q.[ラウフ,オンジャリQ.] [Ra´uf,Onjali Q.]
人権活動家として、女性や子どもへの虐待や犯罪をなくすためNGO「Making Herstory」と難民の救済をめざすNGO「O’s Refugee Aid Team」を創設。児童書作家としてのデビュー作『5000キロ逃げてきたアーメット』(学研プラス)で数多くの賞を受賞
千葉茂樹[チバシゲキ]
1959年、北海道札幌市に生まれる。国際基督教大学卒業後、児童書編集者を経て翻訳家に
スギヤマカナヨ[スギヤマカナヨ]
静岡県三島市出身。東京学芸大学初等科美術卒業。『ペンギンの本』(講談社)で講談社出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルちゃん
34
読後に2023年中学年課題図書だと知って、とても納得。しっかりした食事を、毎日食べる事が出来ない子ども達のために、朝食を提供する試みや、誰もが寄付できるフードバンク。なんで身近なスーパーにはないのかな?足りてるってことなのかな?私の身近なスーパーにもフードバンクへ繋がるカートを置いてほしい。今年の夏休みには、この本がたくさん読まれ、小学生たちの知識となり、フードバンクという言葉が刻まれるんだ。2023/05/04
りらこ
32
他人事ではない。もしかしたら明日の私やあなたかもしれない、と思ってこの本を読めますか?と子どもたちに問いかけられていることに気づいて欲しい。スーパーでの泥棒を捕まえるための大立ち回り。その象徴的なシーン。さて日本も7人に1人は子どもが貧困。給食が1日の大切な栄養。決して豊かな社会ではないのだ。自分ごととして読めるかどうか、今年の課題図書らしい。友だちの心遣い、どの立場であなたは読むのか、考えるのか。多角的な視点が育てられる。良本だ。2023/06/16
chiaki
32
中学年夏の課題図書。トーストを家族で分けあって食べる程に生活が困窮しているネルソンたち家族はフードバンクや朝食クラブが唯一の食の拠り所となっている。でも最近フードバンクに提供される食料が減っていることで朝食クラブがなくなるかもしれないというウワサが。原因を追求すべくネルソンは友人たちと動き出す!子どもたちにとって楽しいはずの夏休みが、一部の子たちにとっては安定した食を脅かす大問題。日本でも貧困状態にある子が7人に1人だなんて…多すぎる。読みやすいストーリーなので多くの子どもたちに手に取ってもらいたい1冊。2023/04/20
Totsuka Yoshihide
28
2023年青少年読書感想文全国コンクール小学校中学年部門作品。お腹を空かせた人たちを救ってきたフードバンク。そんな世界で一番素晴らしい銀行が、悪い奴等に狙われている。ネルソンたちは、子ども探偵となってひそかに調査を開始。本書はフードバンクや、朝食クラブがどういうものかが分かるように重点が置かれている。また施される事が辛いという事も描かれていて素晴らしい作品だった。本書に登場する「小さな勇者たち」「質屋をシチュー屋だと思っていた主人公」「祖母の指輪」「チョコレートマフィン」が印象に残った。2023/08/20
どら母 学校図書館を考える
21
2023年読コン課題図書 あまりのリアリティーにショックを受ける。今、食品のほぼ全てが値上がりする中で、日本の子どもたちの食はどうなっているんだろう。もう10年以上前から、給食の無い長期休みの子どもたちのお昼ご飯が気になっていたけど、本当に心配。2023/04/19