出版社内容情報
第48回青少年読書感想文全国コンクール「課題図書」
内容説明
フクロウへの殺意をいだいた少年は、ライフルを手に、深い森へとわけいってゆく…。アメリカ北西部の原生林を舞台に、ナチュラリスト作家が贈る、自然と人間の共生の物語。
著者等紹介
ジョージ,ジーン・クレイグヘッド[ジョージ,ジーンクレイグヘッド][George,Jean Craighead]
アメリカ、ワシントンDC生まれ。ナチュラリストの一家に育ち、自然を題材にした作品を多く発表している。1940年代にはワシントンポスト紙の記者、その後リーダーズダイジェストの編集者もつとめた。アラスカでのオオカミとの出会いから生まれた『狼とくらした少女ジュリー』(徳間書店)は、1973年のニューベリー賞を受けた。ニューヨーク州在住
千葉茂樹[チバシゲキ]
1959年北海道生まれ。国際基督教大学卒業。児童書編集者を経て翻訳家に。訳書に、『ちいさな労働者』(あすなろ書房/産経児童出版文化賞受賞)などがある。北海道当別町在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリー
57
絶滅が危惧されるフクロウを保護するか、林業を営む人々の暮らしを守るのか…。フクロウを守るため、林業を営む父が仕事を奪われたことに憤る少年はフクロウを憎み、ライフルで撃ち殺そうと決意します。まちの人々を二分する論争も巻き起こり、挙句の果てに暴力沙汰が起きるまでに。ひょんなことから、フクロウの雛を育てることになった少年と父は・・・。希少動物の保護と人間の暮らしを守ることは、決して二者択一の問題ではないと気づかせてくれる物語でした。私は、残念ながら野生のフクロウを見たことがありません。いつか見てみたいものです。2020/07/05
おはなし会 芽ぶっく
16
自分記録用 『あなたもブックトーク 第7章 わたしの特選ブックトーク テーマ きっかけは』氷石を読んで。『あらしのよるに』→『フクロウはだれの名を呼ぶ』→『両手ばんざいのまねきねこ』→『世界を変えた科学者 ニュートン』→『ぼくだってアインシュタイン1 月とリンゴの法則』→『シャボン玉は生きている』→『氷石』→『1000の風1000のチェロ』 絶滅危惧種のマダラフクロウを憎むボーデン。それは保護のため森に入れず、木こりである父レオンの仕事を奪ったから。父子はある日弱ったヒナを拾い、共に育てることに…。2020/04/08
かずちゃん
2
環境破壊を考えさせられる内容 しかし破壊する方にも生活はかかってるし、人間の暮らしにはつきものだろう。拾ったヒナが段々可愛くなってくる 成長後野生に返して話は終わっている。2015/12/25
にしき よう
2
フクロウを殺せと息巻いていた父子が、巣から落ちた雛を育てて行くうちに徐々に変わっていく姿が面白かった。でも、私はハイアセンの「HOOT]の方がドタバタで元気があって好きかな。2010/09/21
ひの
1
環境、自然保護、林業、、の関連でブックトークに加えた一冊。色々な目線での書かれ方が面白い。父親も母親も常に名前で一人の人として動く。フクロウさえも。高学年に。2016/10/15