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なぜADHDのある人が成功するのか―自分らしいビジネスライフを送るために

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  • サイズ B6判/ページ数 188p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750324135
  • NDC分類 493.937
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ADHDのある人を農耕民の時代に生きる狩猟民ととらえるユニークな説を展開。視覚に導かれ、あらゆることを瞬時にとらえる。ADHDのこの特質をビジネス社会を生き抜く強みとみなし、その活用法を実例に即して、心理学の確立された原則で裏づけつつ紹介。

ADHD
著者について
刊行によせて
著者より読者へ
謝辞
はじめに――本書はどのように役立つか
第一の猟場 ADHDとはどのようなもので、なぜそれが重大か?
 第1章 ADHDとは
 第2章 ADHDのあるひとはなぜ「狩猟民(ハンター)」なのか
 第3章 ADHDのある「ビジネス界の狩猟民(ハンター)」にとっての難題
 第4章 ADHDの薬物療法とセラピー
第二の猟場 ADHDのあるひとが職場でうまくやるには
 第5章 適切な仕事をみつけ狩猟民(ハンター)として会社勤めをするには
 第6章 ADHDのあるひとが職場でうまくやっていくには
第三の猟場 ADHDと起業精神――自分のビジネスを始める
 第7章 起業家としての狩猟民(ハンター)
 第8章 ビジネスを始めようと決める――最高の狩り
 第9章 獲物を選ぶ――最良のビジネス目標は何か
第四の猟場 成功を目指して狩りをする
      ――ADHDとともに、ADHDをとおして、ADHDをものともせずに、人生を築きあげる
 第10章 狩りの準備――ADHDを乗り越える方法
 第11章 獲物を追いかける――成功を目指して
 第12章 狩りの成果を楽しむ
おわりに
監修者あとがき――特に狩猟民(ハンター)と農耕民(ファーマー)について

はじめに――本書はどのように役立つか
 世界中で、ある一貫したパーソナリティー特性を共通して持つ人口集団がかなりの数を占める。この特性は多くの当事者にとって学校・人間関係・職業における困難をもたらすもとだが、その同じ特性はほかの状況では人類の生き残りを左右し、歴史をとおして刷新と変革をもたらしてきた。以降で順次示していくが、この人々は狩猟採集生活(とその現代版)に神経学的に最適に作られているので、狩猟民(ハンター)と私は呼んでいる。残りの、狩猟採集に適していないすべての人々を農耕民(ファーマー)と呼ぶ。面白いことに、ハンターは学校の退屈な環境ではうまくやれないことが多いので、(学校ではなく)社会はその失敗を非難してラベルをつけて呼ぶようになった。そのラベルとはADHDである。
 この問題を研究するうち私は、ハンターのいかに多くが起業家となることを選び、独力で道を切り開き、独自のライフスタイルと事業を創り出しているかに驚いた。その人々をインタビューしてみると、大部分のひとがつねに変化する人生を生き、多くの事業を起こしたり、すでにある自社を絶え間なく方向転換させたりしている。刺激があるといっそう生き生きとし、つねに「瀬戸際」で暮らしている。
 ベンジャミン・フランクリンのある伝記は、彼をアメリカ初の、そしておそらくは世界初の本物の起業家であると主張する。フランクリンはひとつの職業を学んでひとつの事業を生涯続けたのではなく、何十もの職業を学び、三〇以上の事業ならびに社会組織・政府機関を創出した。会社オーナーにとって、もしくは絶えず新しいプロジェクトや変革を必要とする仕事なら「社内起業家」にとっても、これこそ起業家精神の真髄である。何度も何度も、新たなものを創造していくのだ。
 ADHDは適応性のある望ましい特性であると提唱した私の最初の著書を書いたとき、ひとりのADHD専門のサイコロジストから、彼女が仕事上かかわった起業家の半数にはADHDがあったという話を聞いた。その後数年の間にアメリカ中の数千人の起業家と話をして、ほとんどすべての起業家は程度の差こそあれハンターである(もしくはADHDがある)という結論に私も至った。
 私が起業家と呼ぶのは、街角のクリーニング店に慎重に資金をつぎこみ、その仕事を二五年間続けて、その後安楽な引退生活を送るひとのことではない。そのようなひともある意味で起業家の定義にあてはまるだろうが、むしろ小事業主と呼ぶのではないだろうか。アメリカビジネス界の重要で堅固な核心部分をなす人々であるのは明らかだが、ハンターではない。
 私が取り上げたいのは、ダイナミックで絶えず変革・成長し続ける活気ある会社を興すひとたちである。チャンスに賭け、試行錯誤するひとたちである。たとえば、ヘンリー・フォードが数回破産をした後にやっと成功に辿り着いたように、である。トーマス・エジソンも、電球を作りあげるのに数千の異なる素材を試したという。
 このひとたちの人生は往々にして失敗の繰り返しだが、彼らの成功はアメリカに活力と進取の気性を与え、とくに建国の草創期にアメリカを世界で唯一無二の国に仕立てあげた。彼らは私たちに刷新と変革をもたらし続け、アメリカと世界の未来に大きな希望と約束を与えてくれる。その起業家の特性を活用して、偉大なリーダーとなったひともいる。たとえば、ジョン・F・ケネディーやウィンストン・チャーチルは、歴史に名を残すハンターである。世界を変える発明・芸術・事業や社会組織を生み出した者も多数いる。
 本書は、みずからのADHDの側面を克服し、さらに多くの場合それを利用して、繁栄や勝利をつかんだひとたちについての本であり、そこから何かを学びたいと思うひとたちのための本である。チャンスに賭け、ビジネス・社会・文化・政治・芸術の世界に新しい分野を切り開き、新しいものを創造したいと願うひとたちのための本である。
 そして、それをどううまくやるか、について述べた本である。
 本書執筆のため私は、大物を含め、何人ものビジネス界の人々にインタビューをした。そのなかで、立ち上がり、手を挙げて「自分は、精神科医が障害と呼ぶ問題を持っています」と口に出すひとはまずいない。けれど、私の目には全員がさまざまな程度のハンターにみえた。彼らの幼少時から成人後の成功と失敗の物語は、驚くほど共通している。
 それらの物語、そして私自身の事業家・起業家としての成功と失敗の物語から、ハンターがビジネスの世界で成功するための特別の手段とテクニックを集めてみた。

目次

第1の猟場 ADHDとはどのようなもので、なぜそれが重大?(ADHDとは;ADHDのあるひとはなぜ「狩猟民」なのか;ADHDのある「ビジネス界の狩猟民」にとっての難題;ADHDの薬物療法とセラピー)
第2の猟場 ADHDのあるひとが職場でうまくやるには(適切な仕事をみつけ狩猟民として会社勤めをするには;ADHDのあるひとが職場でうまくやっていくには)
第3の猟場ADHDと起業精神―自分のビジネスを始める(起業家としての狩猟民;ビジネスを始めようと決める―最高の狩り;獲物を選ぶ―最良のビジネス目標は何か)
第4の猟場 成功を目指して狩りをする―ADHDとともに、ADHDをとおして、ADHDをものともせずに、人生を築きあげる(狩りの準備―ADHDを乗り越える方法;獲物を追いかける―成功を目指して;狩りの成果を楽しむ)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あゆみ

2
これも病院に置いてある冊子のみの知識の為。少しでも自分がADHDであるという状態と向き合いたくて。前半はハンターとファーマーの違いについて。ここは自分がハンターであることに納得というか、「分かる」という部分があった。後半はビジネスの場での話。これも「分かる」という部分があった。ただ起業の話は難しかったなあという印象。2017/04/10

まさかず

2
何よりハンターであるのだ!と主張されることに勇気をもらう。生きづらさを自分なりに感じてきてたのだが納得のいく言葉がたくさんあった。そしてたくさんのアドバイスにうなずくことばかり。育つ過程で多大な負荷を引きずるため、時折本当の感情を分かりにくくする、という文章に本当の理解者を見つけた気になった。一番の収穫。2015/11/15

もとお

1
後半はADHD当人で起業を考えている人に向けた内容になるが、前半はハンター・ファーマーの違いや特質が書かれていたり、周りにADHDがいる環境で過ごしている人が読んでも興味深い内容だと感じた。2012/04/17

Paul

0
ADHDを持ちながら、起業家を目指す人に対するアドバイスやステップなどについても記載がある。 転々と読んだ?ので、あまり理解できていないが、事業を本格的に起こす際には再度参考にしたい本。2019/10/15

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