出版社内容情報
子どものころに性虐待を受けた女性たちに向けて書かれた本です。たくさんの知恵と才能が自分を生かし、“今、在る”ことに気づくときがあります。“大変な時”は終わりを告げ、自分らしい生き方への第一歩を応援する1冊です。
この本を手にしたあなたへ
謝辞
はじめに
第1章 性虐待って何ですか
1.サバイバー(survivor)って何ですか
2.性虐待って何ですか
── サバイバー間で被害体験を比べること
3.この本を読み進めるにあたって
── 性虐待に向き合うことが“怖い”のはなぜ?
── 読むときに大事なこと
●自分をいたわる箱づくりのエクササイズ
●グランディングの五感を使うエクササイズ
●グランディングのイメージエクササイズ
── 安全な感覚を手にする
── サポートネットワークをつくる
4.あなたは一人ではありません
── 癒しは可能です……もしあなたが望むならば
── 性虐待を表現するときに使われたくない言葉
第2章 癒しの道のりにはどんなことがありますか
1.レジリアンス(resilience)── 逆境のなかでしなやかに生きていく弾力性
2.子どものころの性虐待はどんな影響をもたらしますか
── 性虐待の影響
●自分を大切にする気持ち(自尊心)についての7つの質問
●感情についての9つの質問
●自分の体につい頼する
●あなたがこの世に生まれたことを祝福するエクササイズ
5)悲しむことを通して心を癒す
6)怒りを感じ解放する
●怒りのエクササイズ
7)あなたに加害行為をした人に「立ち向かうこと」
8)魂を癒す、変わりゆく自分とつきあう ── 過去から未来へ
第3章 私らしく生きるために
1.快復のためのいろいろな方法 ── 話せる人がいますか
── 助けを求めてもよいということを知る
── 身近に話せる人を探す
── カウンセリングではどのような助けをしてくれるのですか
── 自助グループは何をするところですか
●SCSA(Stop Child Sexual Abuse)会
●女たちの会
●SSA(Sexual Survivor of Assault)
●NAC(NOT ALONE CLUB )
── 自助グループを始めるとき、そして継続するときのヒント
2.サバイバーからの贈り物 ── 子どものころ受けた性虐待からの癒しを、自分の資源として自分も含め自分以外の人にも役立てること
3.性虐待の法律で知っておいたほうがよいこと ── 性虐待は犯罪です
4.大切な存在であ
はじめに
この本を手にとり、開いてくれてありがとう!
この本は、「子ども時代に性虐待を受けた女性(サバイバー)」が、自分の癒しの道のりを確認し、誇りを持って生きていくことを応援する本です。
日本で“子どものころの性虐待”が嘘や空想ではなくほんとうだと信じられはじめたのは、最近のことです。性虐待は、子どものころ被害に遭い成人した女性たちの話から、真実が明らかになってきています。語りはじめた女性たち、語らずとも自分のなかに持ちつづけている女性たち、あまりの衝撃に記憶を消した女性たち、悲しくも命を落とした女性たち、たくさんの女性たちが昔も今も性虐待の体験に苦しんでいます。
しかし、そんな女性たちのなかにある癒す力と生きる叡智を、私たちはたくさんのサバイバーとの出会いから知っています。サバイバーは、つらく悲しい出来事を体験しながらも、それを乗り越え、生きていくためにできる、あらゆることをして成人してきました。人によってその方法は異なるでしょう。もちろん、あなたのなかにもあります。一人一人の心のなかには、悲しい出来事を乗り越え、生きる力に変える、宝物のように輝いている光があります。その宝物の中身は、ド
目次
第1章 性虐待って何ですか(サバイバー(survivor)って何ですか
性虐待って何ですか―サバイバー間で被害体験を比べること
この本を読み進めるにあたって
あなたは一人ではありません)
第2章 癒しの道のりにはどんなことがありますか(レジリアンス(resilience)―逆境のなかでしなやかに生きていく弾力性
子どものころの性虐待はどんな影響をもたらしますか
生きていくために用いた工夫
癒しの道のりにはどんなことがありますか)
第3章 私らしく生きるために(快復のためのいろいろな方法―話せる人がいますか;サバイバーからの贈り物―子どものころ受けた性虐待からの癒しを、自分の資源として自分も含め自分以外の人にも役立てること;性虐待の法律で知っておいたほうがよいこと―性虐待は犯罪です;終わりに)