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現代台湾を知るための60章

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  • サイズ B6判/ページ数 331p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750318226
  • NDC分類 302.224
  • Cコード C0336

出版社内容情報

日本にとって経済パートナーとしても重要な位置を占める台湾。「生きた情報」を基礎に、国際関係、政治、経済、文化といった多方面から台湾の最新の状況を伝える。日台の歴史を踏まえ、新たな関係を築いていきたいと考える人に最適の台湾入門書である。

はじめに―二一世紀の台湾、南隣りの島のゆくえ

 1 国際関係―国際社会の荒波の中で

第1章 国際的地位―国際社会の荒波を乗りこえて
第2章 近くて「近い」隣国―過去へのまなざし・日台両国民の意識
第3章 日台交流、「今」へのまなざし―日本好き族の担う新しい関係
第4章 それぞれひとつの国―台湾海峡両岸関係・対大陸中国(一)
第5章 台湾海峡の波だち―台湾海峡両岸関係・対大陸中国(二)
第6章 韓国ブーム―冷戦構造の遺構を抱えて・対大韓民国
第7章 在台東南アジア人―人的交流・対ASEAN諸国
第8章 美麗島(フォルモサ)を通りすぎてゆく外部勢力―前近代の外来政権

 2 政治―民主化時代の主体台湾

第9章 新中間路線―一党体制の終焉と派閥対立の克服
第10章 直接選挙実施―民主化の達成
第11章 台湾か?中華か?―揺れる国家的アイデンティティー
第12章 「民主化の父」の試み―李登輝学校の台湾志向教育
第13章 東アジアの火薬庫―「大陸への抵抗」から「台湾海峡防衛」へ
第14章 台北市政府―台湾島のパワースポット

 3 経済―先進工業国の横顔

第15章 アジアNIESの優等生―安定成地
第29章 異文化吸収能力―国際化
第30章 マルチリンガル―多言語社会の葛藤
第31章 教育のボーダーレス化―小中一貫教育と国際化
第32章 スーパーレディの社会進出―共働き社会と女性の地位改善
第33章 ライフスタイルの自由化―少子化、離婚、同性愛
第34章 高齢化社会―家族扶養の原則
第35章 バリアフリー―ユニバーサル・デザインをめざして
第36章 エコロジー志向―環境対策
第37章 緑豊かな島―亜熱帯の植生と人々の意識の変化
第38章 先住民のエスニシティ―過去形でなく個性として
第39章 多民族国家の重層性―エスニック・グループ
第40章 「台湾」も「中華」も込み、二倍の存在―新台湾人

 5 文化―充実したコンテンツ

第41章 台湾島再発見―本土化
第42章 郷土文学―台湾意識の見直し
第43章 中文圏の図書出版センター―出版の国際化
第44章 中華文明の変容―漢民族の台湾化
第45章 都市「民俗」リミックス文化―現代に生きる伝統モチーフ
第46章 大衆文化の輸出―ソフトウェアの充実、ハードウェアの実力
第47章 二大伝統行事の現在形―現代の旧正月・春節と端午節
第48章 信仰というヒ覧

 沖縄の南隣り、天気予報図では左下に、芽吹く種の形をした島が存在する。その名も台湾。
 じつは無意識のうちに天気図を通じて、毎日、この「お隣りさん」を目にしているかたは少なくないのではないだろうか。人口二三〇〇万人。アジアでは日本、さらに大陸中国までひかえているために、台湾は小粒に思われがちながら、欧州で人口数百万人規模の国家がざらであることを考えあわせれば、決して無視できない存在ではないだろうか。
 国土面積もまた九州サイズながら、台湾は、まるで「ツボ」のようにアジア太平洋各国に様々な影響を及ぼしてきた。たとえば大陸中国には巨額な「対中投資」を通じて。また日本経済にとっては実質世界三位のコンピューター大国らしく「相手方ブランド生産」のパートナーとして。さらに米国の軍事政策には「東アジアの火薬庫」として、少なからぬプレゼンスを保つ。
 もちろん表向きに国交を持つのは世界二六カ国と、「国際的地位」は抑圧されたままであるものの、現実には日本との往来は年々、緊密に。日本からの旅行者は年間一〇〇万人レベルで、台湾は渡航先として五本指に名をつらねる。逆に台湾からの来日者数は二〇〇二年、世界一を記録した。そんな物理る。芸術から信仰にいたるまで、精神の息づく地、そしてまた「亜熱帯気質」の人々による「リラクセーション天国」。
 本書は前述の「カッコ」書きのような新しい視点を各章のタイトルとしながら、それらの集合によって、台湾という多面的な実体を立ちあげようと試みている。とくに筆者の台湾留学から、その後の継続的な現地取材を通じて得た、最新の事象をたいせつに、「現代・台湾」を御紹介しよう(後略)。

はじめに 著者

内容説明

本書は新しい視点を各章のタイトルとしながら、それらの集合によって、台湾という多面的な実体を立ちあげようと試みている。とくに筆者の台湾留学から、その後の継続的な現地取材を通じて得た、最新の事象をたいせつに、「現代・台湾」を紹介する。

目次

1 国際関係―国際社会の荒波の中で
2 政治―民主化時代の主体台湾
3 経済―先進工業国の横顔
4 社会―重層的な多元社会
5 文化―充実したコンテンツ
6 芸術―美の宝庫

著者等紹介

亜洲奈みずほ[アスナミズホ]
東京大学経済学部経済学科卒。東京大学社会情報研究所に学ぶ。1995年朝日新聞・東亜日報共催戦後50周年記念懸賞論文「日韓交流・未来への提言」で最優秀賞を受賞。総務庁主催「第21回東南アジア青年の船」日本代表青年。『新しい台湾 いろいろ事始め』出版など作家活動のほかテレビ・ラジオ等に出演。「月刊モダネシア」編集長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デューク

2
台湾旅行の下調べとして読了。国際関係、政治、経済、社会、文化、芸術とその内容は多岐にわたる。惜しむらくは10年以上に書かれたため、いくつかの情報が古くなっていることだろう。2015/12/01

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