夢を語る技術 夢を語る技術〈５〉神話の法則―ライターズ・ジャーニー

ボグラー，クリストファー〈Ｖｏｇｌａｒ，Ｃｈｒｉｓｔｏｐｈｅｒ〉/講元 美香【訳】/岡田 勲【監訳】

ストーリーアーツ＆サイエンス研究所（2002/11発売）

• サイズ A5判／ページ数 497,／高さ 20cm
• 商品コード 9784750002446
• NDC分類 901.27
• Cコード C3074

内容説明

シナリオ・テクニックの世界的なベストセラー！「ライターズ・ジャーニー」日本語版。本書は心理学の巨匠カール・Ｇ・ユングと「ヒーローズ・ジャーニー」のジョーゼフ・キャンベルの深遠なるコンセプトを発展させた人生という旅のガイドブックでもある。

目次

プロローグ　旅の準備
第１章　マッピング・ザ・ジャーニー（旅の地図）（プラクティカル・ガイド（実用書）
アーキタイプ（元型）　ほか）
第２章　ステージ・オブ・ザ・ジャーニー（旅の舞台）（オーディナリー・ワールド（日常の世界）
コール・トゥ・アドベンチャー（冒険への誘い）　ほか）
エピローグ　旅を振り返って（愛に溺れて：『タイタニック』；メイン・ストーリー：日常の世界　ほか）

著者等紹介

ボグラー，クリストファー［ボグラー，クリストファー］［Ｖｏｇｌａｒ，Ｃｈｒｉｓｔｏｐｈｅｒ］
メジャー・スタジオで、これまでストーリーコンサルタントとして１０，０００を超えるシナリオを評価してきた。その中でジョーゼフ・キャンベルの『ヒーローズ・ジャーニー』とユングの心理学のコンセプトを発展させた独自のメソッドを映画に適用することでストーリー開発の第一人者としてハリウッドで注目を浴びることになった。「スター・ウォーズ」のストーリー開発では中心的な役割を果たし、「美女と野獣」「ライオン・キング」などの多くのヒット作品の開発にも関わっている。現在、２０世紀フォックスでストーリー・エグゼクティブ（開発担当役員）として活躍中である

岡田勲［オカダイサオ］
企画アイデアからシナリオまで、ストーリーの客観的な分析・評価、開発及びコンサルティングを中心にクリエイティブ・マネジメントを行っている。また、シナリオ関連の新しい学習プログラムを導入し、各種講座、セミナーを提供している
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Ted]

'02年11月刊。シナリオライター向けの本のようだが、一般書として読んでも充分に面白い。映画やドラマでヒットしたり、名作と呼ばれたりする作品には、登場人物や物語の構成に共通するものがあり、それは様々な神話から取られている場合が多いという。(例えば「スター・ウォーズ」など)この法則を念頭に再度、分析的に観賞すれば面白さが倍増するに違いない。どんなに科学が進歩しようとも、人の心を揺さぶるストーリーのパターンは永久不変ということだろう。卑近な映画やドラマが例に出てくるので理解しやすい。ただ、誤植が多いのが難点。

2012/08/03

[hyde]

ordinary worldからspecial worldに行ってそこで試練を通じて報酬(reward)を得て再び帰ってくる。これが普遍的な物語の法則である。

2021/07/04

[kusurina]

一部だが、人間の潜在意識という普遍的なレベルで、私達がキャラクターと物語に何を求めるのかを分析している。未熟な自我は父性原理と母性原理を統合し、完璧な人格に至ることを望む。その完全を目指す精神の旅がヒーローズ・ジャーニーである。シェイプシフターへの無理解は、私達が他人へ押しつけようとする偶像崇拝の結果だ。極論、喜劇にしろ悲劇にしろ人が物語から持ち帰るエリクサーは、人間讃歌なのかもしれない。開放型のラストについては、そういった名付けられたカテゴリーがあることを知っているかいないかで納得感も違ってくるのでは。

2019/06/26

[みつ。]

物語の要素を提示してストーリーを作る 古典映画見なくちゃなと思った

2018/03/31

[ハルバルミチル]

神話や物語には共通する構造があり、それをうまく応用すれば現代の創作にも活かせるよ！という本。著者が用いている「ヒーローズ・ジャーニー」というモデルは大変にわかりやすかった。アーキタイプの概念も面白い。さて大事なのは著者が述べているように、このモデルはガイドラインであって数式のように厳密に適用されるべきものではない。そういう意味ではタイトルの「法則」という訳はまずいんじゃないの…、と。素直に「構造」でよかったのでは。

2016/08/10