内容説明
現代のイソップ童話。7つの動物ショートストーリー。「小さな童話大賞」(毎日新聞社主催)受賞作「いただきます」収録。
著者等紹介
安東みきえ[アンドウミキエ]
1953年山梨県甲府市生まれ。1994年「ふゆのひだまり」で第11回小さな童話大賞(毎日新聞社主催)大賞を、「いただきます」で同選者賞、今江祥智賞を受賞。2000年刊行の『天のシーソー』(理論社)で第11回椋鳩十児童文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優愛
225
「僕の世界では僕が王様ってこと。ほら、その証拠に…僕が目を瞑りさえすれば世界はなくなる」(池の中の王様)「愛されてたって、嫌われてたって、命に変わりはないのにねえ」(いただきます)友達や家族の在り方にそっと哲学的な言葉を添えて。最後には完璧な形を与えずに永遠に考えさせるような終わり方が素敵。ある日、頭の打ちどころが悪かった熊に出会えばそこから始まる動物寓話。あなたの好きな動物も、嫌いな動物ももっと好きになれるかもしれない、そんなお話。最後に熊さん、月と星が君の友達だってことはずっとずっと忘れないでいたい。2015/01/07
greenish 🌿
197
動物世間の四方山話に、奇妙で不思議な現実が。シュールでスパイシーな7つの寓話集 ---頭のうちどころが悪くて、たんこぶこさえた熊なのに、なんて深~いお話しなんでしょう!熊・トラ・ヘビ・カラス・蛙・牡鹿の発する言葉の端々に、人生に示唆を与えてくれるエッセンスが盛り込まれています。 カコの実を食べた父さんとミライの芽を食べた母さん。そんな両親に挟まれて子ヘビが感じたことは・・・ざっくり過去を、ちょっと先まで未来を見たら、あとは大地を踏みしめて、今を真っ直ぐ生きていく。そして、いつだって答えはシンプル! →2014/07/03
❁かな❁
177
お気に入りさん達の感想から手に取りました!人生について考える7つの動物寓話。児童書なのでシンプルな言葉でわかりやすいです!動物目線で描かれていてユーモラスで可愛いです♪面白いお話や、じーんとするお話など詰まっています。とてもやさしい哲学書のような子供から大人まで楽しむ事ができる素敵な作品です☆私は『池の中の王様』が一番お気に入り♪児童書の『ふたりはともだち』のがまくん達の事が頭に浮かびました!他に『頭のうちどころが〜』『お客さまはお月さま』も良かったです!とても深くて大切な事を教えてくれる作品★オススメ♪2014/05/28
風眠
167
人生について考える7つの動物寓話と紹介されているように、主人公は動物たち。くま、カメ、トラ、鶏、鹿、ちっちゃい虫、カエル、そして通りすがりの旅人。「そういうことあるある」的な、どこか身に覚えのあるような小さなお話の中に、哲学的で壮大な森羅万象が見え隠れする。大人は大人で、いろいろ意味を探しながら読むこともできるし、子どもは子どもで、ヘンテコだけど面白いなって読むこともできる。ほんわかした雰囲気でハッピーエンドと思いきや、最後の一行がブラックな短編寓話集。シュールでジタバタしていて、でも愛に溢れた一冊。2013/03/10
takaC
157
教訓なのだろうか?駄洒落なのだろうか?2014/02/08