香港の甘い豆腐

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  • サイズ B6判/ページ数 186p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784652077474
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

出生の秘密が、私を香港へと運んだ。孤独を初めて抱きしめた十七歳の物語。

著者等紹介

大島真寿美[オオシママスミ]
1962年名古屋に生まれる。1992年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

106
17才の高校生彩美。父親を知らず高校生活も人とのつき合いもうまくいかない行き詰まった中、夏休みに急に母に香港に連れていかれる。そして初めて父親に会い…母は帰国し彩美はしばらく母の友人のもとにホームステイすることになる。香港の町、人と接しているうちに彩美は…。まだ今のようではなく、自由だった香港、熱気があり騒々しさの中に活気があふれる町。その中で彩美は自分がどこにいるのか見つめることができた。決してあわてることはない。人に合わせる必要もない。自分を感じてみて…さすがティーンズコーナーにあるだけあって清々しい2022/10/01

mocha

91
自分に自信がない、人づきあいが苦手、特に夢もない。そんな女子高生の彩美が、母から強引に連れていかれた香港。喧騒に満ちたパワフルな街で、彩美は次第に自分を取り戻していく…。香港では、人との繋がりかたが“充分にして過剰でない”気がした。多感な17歳の夏を、健全なパワーの中で過ごせた幸福。旅は人を成長させる。出てくる食べ物もみな美味しそうで、香港に行きたくなった。四角い桃ってどんなものだろう?2015/09/22

なゆ

68
17歳の夏、母親にムリヤリ連れて行かれた香港。父親を知らずに育った彩美に突然「香港に行けば会えるから」と。引きこもり一歩手前で不機嫌全開な彩美も、香港の街のエネルギッシュなパワーに浸ってるうちに変化してゆく。自分の〝意志〟というものにハッと気付いた瞬間の光景が、よかったなぁ。ジュースを飲んでるだけに見える彩美の内面の衝撃的な変化が。一応、YAに分類されてるようですね。これ読んだら、香港に滞在したくなるかも。香港の甘い豆腐「豆腐花」も美味しいですが、日本の甘い豆腐「呉どうふ」も美味しいですぞ。2015/02/19

chichichi

63
はぁ〜何だかとても良かった。タイトルにある甘い豆腐、そう、まさしく豆腐のように柔らかな甘い気持ちになりました。誰にとっても原点を見つめるのは大事なことなのかも。私も自分の原点である父と母のことをもっと沢山詳しく知りたくなった。お気に入りさんのおかげで、今回ちょうど香港旅行中に読めて彩美と一緒にドキドキ感を味わえました♪実際に食した甘い豆腐も美味でした⑅◡̈*2015/06/08

Rosemary*

53
日々の覇気を失いながらなんとなく過ごす17歳の彩美。それも父親がいないせいと思い込もうとしていた。そんな姿に母は突然、父に会うためと香港行きを決行。嫌々ながら同行した彩美であったが…。香港のパワーと人々の関わりの中で少しずつ変わっていく姿が心地良かった。とても読みやすくて、おばあちゃんがまた、良い味だしてる。香港行きたくなるなぁ。2015/05/27

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