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ニーチェ―文学表象としての生

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  • サイズ A5判/ページ数 360,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784650105346
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C1010

内容説明

ニーチェの読者が否応なく直面することになるのは、二群のパラドックスである。一つは、彼の著述に内包されている一群のパラドックスであり、それは彼の作品内容に属している。この種のパラドックスは、ニーチェ作品の様々な解釈が理解しようと目指しているものの一部をなしており、例えば、力への意志、永遠回帰、自己の本性、道徳の非道徳的な諸前提といったものに関する彼の思想を包含している。もう一つは、彼の著述によって産み出される一群のパラドックスである。それは彼の著作の所産と言うべきもので、この種のパラドックスによって、ニーチェ理解、すなわち第一のパラドックス群も含めて彼の思想を解釈しようとする努力そのものが疑問に付されることになる。したがって、このような解釈の試みの一つである本書もまた、これら二群のパラドックスと可能な限りの折り合いを付けようとするものである。

目次

第1部 世界(スタイルの最も多様な芸術;生の条件としての非真理;事物とはその作用の総体のことである;自然に敵対するもう一つの自然)
第2部 自己(この人生―永遠なる人生;人はいかにして今あるところのものになるか;善悪の彼岸)

著者等紹介

ネハマス,アレクサンダー[ネハマス,アレクサンダー][Nehamas,Alexander]
1946年ギリシャ生まれ。現在、プリンストン大学教授。哲学、比較文学専攻

湯浅弘[ユアサヒロシ]
1955年生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。東京大学助手を経て、川村学園女子大学文学部助教授。哲学、倫理学、ヨーロッパ近現代思想史専攻

堀邦維[ホリクニシゲ]
1954年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。日本大学芸術学部教授。英米文化・比較思想専攻
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shiki Magata-ma

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事前に何冊かニーチェの解説書を読んでいたので、この本の内容を非常に楽しめた。ニーチェの生涯はほどほどに、当時と今のニーチェの取り扱ったテーマの哲学の検討が内容として中心的である。ニーチェは彼の思想を最も的確に表現するために、通常哲学論文ではありえぬものも含む、多種多様な芸術形式を用いて著述をしたのだそうだ、残念ながらそれが具体的に著作としてどう表れてるのかは把握しきれなかったが、個別のテーマについては、彼の考えの俯瞰と、後続の人間による批判的検討が明確に示されており、余地深い理解が得られたと思う。2016/07/06

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