出版社内容情報
熊本藩細川家には、6万点近くの歴史資料が伝えられ、近年その全貌が明らかになってきた。戦国乱世を駆け抜けた細川幽斎・明智光秀・ガラシャをめぐる人間模様、忠利の所望した国産葡萄酒、江戸初期の震災と熊本城の修復、維新の激動に見舞われた歴代当主の甲冑のゆくえなどを取り上げ、細川家の歴史の深奥に迫る。永青文庫設立70周年記念出版。
内容説明
熊本藩細川家に伝わる六万点近くの歴史資料。幽斎・明智光秀・ガラシャをめぐる人間模様、忠利の所望した国産葡萄酒、江戸初期の震災と熊本城の修復、歴代当主の甲冑のゆくえなどを取り上げ、細川家の歴史の深奥に迫る。
目次
中世・近世へのタイムカプセル―永青文庫細川家資料群の構成
1 新・明智光秀論
2 細川幽斎と天下人たち
3 細川ガラシャの生涯
4 一六二〇年代細川家の葡萄酒製造とその背景
5 近世初期熊本城の被災と修復
6 熊本藩政と手永・惣庄屋制―近代地方自治制の歴史的基盤
7 細川家歴代当主の甲冑と明治維新
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ATSU
3
久しぶりに雑誌ではない本を読んだ。といっても,興味のある章全体の3分の2ほど。熊本細川家には,6万店近くの歴史資料が伝わっている。永青文庫である。この本には,明智光秀や細川幽斎,ガラシャの章もあるが,私がおもしろいと思ったのは,細川忠興とガラシャの子,忠利。薬として,葡萄酒やアヘンを製造させている。もちろん,これらは,古文書,一次資料からわかることである。また,改易された加藤家に代わって,寛永9年(1632年)忠利は熊本城に入るのだが,もともと雨漏りもしていた上に,地震や水害で熊本城は被害にあい,(続く)2020/11/27
どら猫さとっち
3
公益財団法人・永青文庫は、戦国武将の細川幽斎(藤孝)の一族と、明智光秀とその娘の細川ガラシャゆかりの歴史資料が所属している。折しも現在放映中の大河ドラマ「麒麟がくる」で話題になって、創立70周年を迎えたこともあり、注目を浴びている。本書では、その資料から細川家と明智家の繋がりの歴史を紹介。細川家では葡萄酒と熊本城の修復に取り組んでいたという。この時期に読んでおきたい歴史書。2020/11/26