内容説明
興味がつきない史料14点。読みやすい見開きいっぱいの大きな図版。「くずし字」を1字1字解説して初心者にも懇切平易。読み下しに現代語訳をプラスした理解しやすい編集。
目次
婚姻―宗門送り手形「送り一札」
相続―家督相続に付き一札「差出シ置申一札之事」
奉公―奉公人請状「御奉公人請状之事」
質地―質地証文「質地ニ相渡シ申畑山之事」
五人組―五人組帳前書「御条目五人組帳」
村役人―名主退役に付き願書「乍恐書付を以奉願上候御事」
年貢―年貢割付状「割付之事」
鉄炮―威し鉄炮拝借に付き願書「乍恐書付ヲ以奉願上候」
伝馬―伝馬役請負証文「請負申御伝馬役之事」
道中―往来手形「往来証文之事」
拝借金―本陣修復拝借証文「拝借仕金子之事」
地震・津波―元禄地震津波被害届書
修験―不動院霞に付き寺社奉行覚書「覚」
著者等紹介
林英夫[ハヤシヒデオ]
1919年生まれ。立教大学文学部史学科卒業。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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えみ
58
古文書はじめました!!ついに踏み出してしまったこの厄介極まりない好奇心が造る底なしの沼…新選組を愛しすぎて、一級史料に触れたい、書簡を直読みしたい、という願望を抑えきれなくなった。この本を読んでみて思ったのは、正直くずし文字を普通に使い熟すのはめちゃくちゃ難しい!勉強も難しい!でもとても楽しい!奥が深い!比較的わかりやすい例文が記載されていて初心者でもやる気を失う事なく一通り勉強する事ができる。書簡・証文等、その時代の背景を反映した内容となっており、そこから歴史や人々の暮らしを理解する面白さにも気付けた。2022/02/03
邑尾端子
2
繰り返し読むべし、というアドバイスに則り一年ぶりに再読。忘れていたことも多かったが、初読の時よりは格段にスラスラと読めた。やはり古文書読解の基本習得には「難しく考えずひたすらパターン暗記」がベストだと思う。2013/08/23
中村明裕
1
御家流の文字を読む練習に読んでみた。ノートに釈文を書いてみて、正解と照らし合わせ、分からなかったところだけ解説を読む、という利用法もできる。2017/05/27
邑尾端子
1
学生時代に読んでおけばよかった! と後悔した本です。実践的な構成で説明も分かりやすいので、全然くずし字の読めなかった私でも本書を一通り読んだら基本的な字は読めるようになりました。江戸時代の制度などの解説も所々にあるので全く基礎知識のない人にもお勧めです。ただ、本の構成としては段階的に学んでいくという構成ではなく、どこからでも好きな分野から読める構成になっているため、ページの順に読んでいくと、はじめのうちは難しく後半になると簡単過ぎるように感じるかもしれません。2012/05/21