内容説明
縄文時代は、三内丸山遺跡などの調査から平和で豊かなイメージがひろまっているが、それは実態といえるだろうか。繁栄の側面だけでなく、その限界、日本の周辺地域、つぎにくる弥生時代を見通して、その個性を探る。
目次
縄文時代とはどのような時代か―プロローグ
縄文時代の年代と環境
縄文時代の始まりと食生活
縄文文化の展開と文化の水準
農耕の意味とアジアの中の縄文文化
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
3
実証的な研究成果に基づき、「ピースでロハスな縄文時代」という俗説に反駁。増加する人口によって、森林が減少し、大型動物が次々と絶滅していたように縄文人も又自然を破壊(勿論、今よりも小規模)していた。そして、返す刀で「世界最古の石器文明」というある種の縄文ナショナリズムにも、「周辺地域の発掘が進めば、各地で世界最古の石器文明が発見されるだろう」と戒めるバランス感覚も好感が持てる。只、こういう話は一般的にはウケないのが残念なところ。しかし、死んだウリボウを大切に埋葬していた遺跡には、縄文人の優しさがほの見えた。2012/01/31
やす
1
研究に基づいた硬派な内容で読みごたえがあった。2019/10/06
takao
0
ふむ2021/07/15