歴史文化ライブラリー<br> 災害都市江戸と地下室

歴史文化ライブラリー
災害都市江戸と地下室

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784642054331
  • NDC分類 521.5
  • Cコード C0320

内容説明

百万の人口を擁する江戸は、火事が頻発する災害都市でもあった。この江戸には無数の地下室=穴蔵が設けられていた。江戸の特色といえる穴蔵の万般について、都市の構造とそこに暮らす人びとの生活実態を通して迫る。

目次

古今東西地下事情
災害都市江戸と穴蔵
土蔵と穴蔵
穴蔵経済事情
穴蔵大工の正体
消えた穴蔵

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アメヲトコ

8
火災の多かった江戸で家財を守るために設けられた地下室である穴蔵について紹介した一冊。土蔵に入れるよりは地震にも火事にも強かったようですが、板壁の地下室では湿気とか水漏れとか半端なさそう。近世のイメージでしたが、関東大震災ごろまでは残っていたというのも驚きです。2020/05/20

もるーのれ

2
江戸の「地下室」や「穴蔵」は、江戸遺跡を調査していればお馴染みの存在ではあるが、その概略を数多の史料から読み解いた1冊。火災の頻発する江戸において、財産を守るためには必要なものであったことが分かる。規模にもよるが設置や改修には多大な費用を要したこと、低地では地下水への対策が不可欠だったこと、「穴蔵大工」などの職業集団が存在したこと、その他悲喜交々が軽妙な語り口で書かれていて、興味深く拝読した。奥が深い世界だ。2022/05/21

mimm

1
穴蔵と言う存在を、この本で初めて知りました。江戸時代、火災や地震からうまくすれば財を守ってくれる穴蔵。そして地下水との闘い(…ってほどじゃないか)。銀行や保険の出現により、一気に消えてしまった穴蔵。消えた江戸っ子気質とともに、興味深く読んだ次第です。2015/11/17

takao

0
火事・地震に強い穴蔵を活用2016/08/13

やまだてつひと

0
江戸の穴蔵について書かれていた本。江戸っ子と火災や地震は切っても切れない関係であり、江戸っ子気質を表す言葉にも、「喧嘩と火事は江戸の華」や「宵越しの金を持たない」という気質が生まれたのも、こういう災害が身近にあったからということらしい。 地域ごとにも穴蔵に使われている素材の違いもあり、それも印象に残った。 本書の最後に書いてあった江戸っ子気質を真似する上京している人は、表面上金を持たない仕草をしているが、金がないと不安なので穴蔵にお金を隠しているという話は今にも通じるとは思う2024/06/01

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