内容説明
明治初期の外務卿。幕末、西南雄藩佐賀の急進派として活躍し、新政府では樺太国境問題・琉球帰属問題・マリア=ルス号事件を担当。その辣腕により日本の威信を世界に知らしめる。明治六年の政変で下野し、民撰議院設立建白に参加するが、明治天皇の信任篤く、侍講や内務大臣・枢密顧問官を歴任。明治国家建設に賭した威厳満々たる生涯を追跡する。
目次
第1 維新の佐賀藩志士
第2 明治新政府の設計
第3 副島外交の展開
第4 清国訪問
第5 周辺諸国との国交談判
第6 帝王の師傅へ
第7 内務の重責
第8 晩年の蒼海伯
著者等紹介
安岡昭男[ヤスオカアキオ]
1927年生まれ。1963年法政大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得修了。現在、法政大学名誉教授・文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あまたあるほし
2
政治の目的は蒙昧蛮野の俗を改め、文明善良の域に進むことにある。国家の発展には個人の自由権理を尊重す。人民の幸福安全は国家の幸福安全。2012/04/16
Y_Michiari
0
明治天皇の信任厚い佐賀藩の頭脳と言って良い人物。しかし、残念ながら本書には、副島伯の佐賀時代、もっと言えば幼少期について数行で終わっており、残りは幕末明治の役割で、多少残念に思いました。マリアルス号事件や清国の三跪九叩頭の礼を跳ね除ける場面は面白かったです。が、私は副島伯が幼少学んだ弘道館などの歴史を知りたかったのでちょっと残念でした。2015/07/11